『セガvs.任天堂』テレビシリーズ化が発表。パイロット版監督は『キングコング』のヴォート=ロバーツ
セガ任天堂のゲーム業界における覇権争いを描いたブレイク・J. ハリス氏の小説「Console Wars」(邦訳:「セガvs.任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争」上下巻/早川書房)が1シーズン限定のテレビシリーズ化されることが発表されました。

制作プロデューサーは、『ソーセージ・パーティー』や『スーパーバッド 童貞ウォーズ』などボンクラ映画でコンビを組んだセス・ローゲン&エヴァン・ゴールドバーグ。

そして『キングコング:髑髏島の巨神』やゲーム『Destiny 2』の実写版予告編を手がけたジョーダン・ヴォート・ロバーツが監督を務めるとのこと。現時点では、公開時期や放送局は不明です。
2014年に発売された原作の小説は、1990年代に繰り広げられたセガ任天堂のゲームハード戦争を描いたもの。すでに全米の家庭用ゲーム市場の90%超を握る圧倒的な存在だった任天堂に対して、中堅メーカーに過ぎなかったセガが16ビットゲーム機・メガドライブの発売とともに逆襲を図るというストーリーです。

物語はセガ・オブ・アメリカのCEOに就任したトム・カリンスキーの元で「チーム・カリンスキー」が繰り出す奇策と攻防を中心に展開しています。それだけに日本のセガ本社とアメリカ支社との対立に関する描写にはアメリカ贔屓の感もあるものの(特に『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の成功やセガサターン失敗のくだり)「ドラマ」と割り切れば手に汗握る内容です。

ヴォート=ロバーツは実写版『METAL GEAR SOLID』監督を務める(予定)などの本業の実績のほか、大のゲーム・アニメ好きとして知られています。
その日本ポップカルチャー愛は『キングコング』に出る日本の軍人グンペイ・イカリ=ゲームボーイの生みの親・横井軍平+『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジとも公言しており、今回の発表に対しても自ら喜びのツイートをソニックの画像つきで投稿しているほど。 今のところドラマ型なのかドキュメンタリーに寄った作りなのか、ドラマとしてキャストは誰なのかも公表されていませんが、スタッフの顔ぶれは充分に信用するに足るもの。メガドライブやスーファミと青春をともにした日本のゲームファンも、期待して続報を待ちたいところです。