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 7月の小売りの既存店売上高は猛暑が追い風となったが、業態で明暗が分かれた。スーパーマーケットやコンビニエンスストアは飲料や日焼け止め、アイスクリームなど夏物商材の売れ行きが伸び、ともに2カ月連続で前年同月の実績を上回った。百貨店はクリアランスセール前倒しの影響で、大きくマイナスとなった。

 日本百貨店協会が21日発表した百貨店の既存店売上高は前年同月比6・1%減で、2カ月ぶりのマイナスとなった。訪日外国人の免税売上高は同19・8%増と、20カ月連続のプラス。27日から業界全体で催事「プレミアムサマーバザール」を実施した。台風の影響を受けたが「効果はあった」(山崎茂樹専務理事)と見て、2019年1月末にも同様の取り組みをする考えを示した。

 日本チェーンストア協会が21日発表したスーパーの既存店売上高は同1・5%増。農産品の相場高も寄与した。井上淳専務理事は個人消費について「猛暑という特殊な環境の中で、持ち直しの動きは見られる」と話した。

 日本フランチャイズチェーン協会がまとめたコンビニの既存店売上高は同0・1%増。西日本豪雨が来店客数に響いたが、冷やし麺などの販売は好調だった。