【平成ノスタルジー図鑑】サザエボン/長谷川・赤塚両サイドから怒られた伝説のパチモン
「昭和ノスタルジー」があるなら、「平成ノスタルジー」もきっと来る。
というわけで、将来この時代の象徴として語られるであろうアイテム、文化、人物などを、平成も終わらぬうちから紹介するのが、この「平成ノスタルジー図鑑」である。
【サザエボン】
筆者蔵。比較的新しそうな見た目なので、あるいはブーム後に作られたものかもしれない。
平成7年(1995年)、大阪界隈で突如ブームになったのが、サザエさんとバカボンパパを合体させたパロディーキーホルダー「サザエボン」。
あまりに売れすぎたため、長谷川・赤塚両サイドから訴えられた上、韓国からコピー商品がなだれこみ、平成12年(2000年)にメーカーは倒産。誰も幸せになれなかった。
ちなみに、このパロディーの元祖は、なんとダウンタウンの松本人志さんという説が。関西ローカルの番組で同様のイラストを披露したことがあるんだとか(ガキ使のフリートークで言及している)。
補足:パチモンのパチモンのパチモンの...
当時の記事によると、元々は大阪のある露天商がハンドメードで売っていたものを、福岡の企業が「パクって」、大量生産を始めたものだという。
しかしその露天商のアイデアも、上記の説が正しければ松本さんの「パクリ」ということになるし、そもそも松本さんからしてサザエさんとバカボンの「パクリ」なのだから、この件はパチモン/パクリが何重にも連なっているわけである(そして、韓国の会社がさらにこれをパクっている)。
右の方がやや造形が細かいが、塗りは雑。こちらがいわゆる「福岡版」かもしれない。
なお、筆者の手元には2つの「サザエボン」があるが、よく見ると微妙に違う。顔の形とか、髪型の処理とか......。どうも、異なるラインで作られたものらしい。
「福岡版」と「韓国版」の違いなのか、それともさらに別のルートがあったのか。パチモンの闇は深い。
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