XFN-ASIAによると、中国の所得格差が今年の第1四半期に拡大したことが、国家統計局の発表で明らかになった。国営新華社通信が報じた。それによると、10％の富裕層が国の資産の45％を保有し、一方最も貧しい10％は、国の資産の1.4％を持つに過ぎなかった。最富裕層の可処分所得は前年同期比15.7％増の8880元（約12万円）、最貧困層の可処分所得は同7.6％増の755元（約1万円）といずれも増えたが、両者の比較では11.8倍で、昨年の10.9倍から拡大した。平均可処分所得は同11.3％増となった。同調査は都市と地方5万4000世帯を対象に実施された。

　　所得格差は、市場開放を急速に進める中国で拡大しており、中低所得者層の不満を増加させるおそれがあり、当局も警戒している。また都市部と農村部の格差も深刻で、中国中銀・周小川総裁も新華社に対し、都市化と社会保障制度確立が所得格差縮小のカギとしている。　【了】