[視点?]
Jリーグの値打ちは“2000円”?
 
 Jリーグは今年、例年より開幕が少し早まるよね。ただ、いくらスタートの時期が変わっても、「今年は違うぞ」という雰囲気が伝わってこない。
 
 そもそも、開幕を前にしてワクワクするニュースが少なすぎるんだ。ジェフから多くの選手が去ったとか、J1のチャンピオンクラブの新戦力が、昨季はJ2で下位に低迷した京都のアタッカーとか、ストーブリーグの話題はインパクトに乏しいね。
 
 マリノスのアデミウソンのガンバ行きが噂されて、ジェフのペチュニクがアルディージャ入りするなど、助っ人の移籍はわりと活発だ。それなのに、日本人選手の大きな移籍が少ないのは、なぜなんだろうか。
 
 キャスティングの魅力不足は、今年も変わりそうにないね。だから、チャンピオンシップとか興行面に頼らざるを得なくなるんだ。スタジアム建設もいいけど、お金の使い方を間違えてはいないだろうか。
 
 だいたい、クラブワールドカップでのサンフレッチェとリーベルの試合で、どっちのサポーターが多かったか。圧倒的にリーベルだよね。会場が大阪だったから? 向こうは地球の裏側から来ているんだよ。サポーターが試合に来ていない現状において、新たなスタジアム建設を模索する前に、もっとやるべきことがあるんじゃないの?
 
 クラブワールドカップで、4万円近いチケットが売れるのはなぜか。それだけの大金を払ってでも見たい選手がいるからだ。今のJリーグは、悪いけど2000円ぐらいの値打ちしかない。
 
 マガトにアプローチしたサガンが注目を集めたけど、最終的には、FC東京のフィッカデンティ前監督が収まった。こうした事象からも、Jリーグのステータスが低いままということがよく分かるよ。
 
[視点?]
欧州移籍に見る「人生いろいろ」
 
 そんなJリーグから、また今冬も欧州に旅立つ選手がいる。セレッソの山口がドイツのハノーファーに移籍したんだ。新天地は残留争いに巻き込まれているようなクラブだね。
 
 チームを降格から救えればヒーローだけど、セレッソをJ2に降格させ、J1に昇格もさせられなかった“助っ人”がどれだけ力になれるのか。
 
 そして、山口と入れ替わるように、セレッソに柿谷が戻ってきた。スイスではあれだけ試合に出られなかったのに、なかなか日本に帰ってこなかったのは、なぜだろう。想像でしかないけど、契約内容にいろんな条件があったのかもしれない。実力以外の部分で、移籍を成立させるための付加価値を付けたけど、それが逆に足かせとなって身動きできない。欧州移籍はそういう角度で考えてみても興味深いと思うよ。
 
 とにかく、試合勘は乏しいかもしれないけど、柿谷が古巣でどれだけ活躍できるかにも注目したいね。