第3回「テラスハウス」みんなに夢語らせておいて「何言ってんの」って全否定する男ってありなの?

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「キスしますかね?」
「まだしない、いましたら頭おかしいでしょ」
激動しましたなー。


Netflix「テラスハウス」新シーズン3回目。
いよいよ恋のスクランブル交差点、信号がGOになりました(←へんな影響を受けている)。

テラスハウスのおもしろさは、男女6人の共同生活を描くリアリティショー部分ももちろんだけど、それにかぶさるスタジオの声でしょう。
おしゃれヤングな生活に、おしゃれじゃない立ち位置での鑑賞芸がのっかる。

特にYOUさんのフリーダムな感じがすごい。
徳井さんが芸人らしく妄想をふくらませて、笑いをとる。
山ちゃんが、毒舌と恋愛音痴というキャラクターで、笑いをとる。
ちゃんと狙って喋ってる感じがこちらにも伝わる。
ところが、YOUさんは、思ったまま自然にしゃべってるように見えるのだ。
YOUさんの家で、みんながテレビを見ながら喋ってるような錯覚におちいる。

ランニングデートすることにした野球部まこっちゃんと、モデルのみのりちゃん。
夜10:30、ライティングされた東京タワーが観える芝公園。
スタジオの徳井さん「男女はこれキスするやつやろ、これ」と妄想拡幅。
真に受けて山ちゃんが「キスしますかね?」と言い出すとYOUさんが「まだしない、いましたら頭おかしいでしょ」。

前回2話目、手料理の話で、ホイル焼は点が高いという話になったくだりも素晴らしかった。
YOU「あとねホイル焼きはぶっちゃけ楽です」
馬場園「そうです。手間が全然かからないんですよね」
徳井「そうなんや」
YOU「だから分かってらっしゃるってことですよ。とてもステキだと思います」
馬場園「女子同士も別にうわって陰で言うこともない。ベストのメニューです」
YOU「そうです」
山里「女子にうわって言われるメニューってあるんですか?」
YOU「キッシュです」
すらっと「キッシュ」が出てくるの凄いよねー。
スタジオ内「キッシュ! キッシュ!」で爆笑である。

ここで、登場人物を整理しとこう。
長谷川慎(はせがわまこと)(21) 明治学院大学4年生。野球部。まこっちゃん。
中田みのり(なかたみのり)(21) モデル。ナイスバディ。みのりちゃん。
安達雄基(あだちゆき)(27) タップダンサー。頭に何かのってる髪型。タップ。
信太美月(しだみづき)(22) おねえさんタイプ。バリスタ。
内原達也(うちはらたつや)(23) 代官山美容師のイケメン。声が高い。ウッチー。
早田悠里子(はやたゆりこ)(23) 医学部4年生。フリーアナウンサーが多く所属する芸能事務所セント・フォースにいそうな感じ。ゆりちゃん。

前回、女子がみんなまこっちゃんを気に入ってることが判明する衝撃のラストだった。
今回の台風の目は、タップこと安達雄基。
タップ「みんながどういう今後を描いていきながら(…)野望じゃないけど知っときたいから」
とぶっこんできて、
みのりちゃんが「決まってないんだよね。モデルも合ってるかどうかわからないんだよね」
って答えたら、
「ダメだこいつ」みたいな顔をするタップ。し・つ・れ・い!
美月「おばさんになったら自分の店をもちたいの」
これに対してタップ「お前のおばさんは何歳だよ?」
さらに!
タップ「長く話聞いてても何も何か入ってこないもん今」
美月「そうなんだー」
タップ「何言ってんのって話になっちゃうよ」

ひどい。夢を聞いて、夢を語らせて「何言ってんの」って!
スタジオのみなさんからもブーイングである。
山ちゃん「え まじかまじか」
YOU「きびしくなーい」
徳井「どうしたどうした?」
YOU「そんなツメられたら家出しちゃうあたし」
山ちゃん「なんでこんな厳しいの?」
YOU「なになになに、この流れ?」
まあ、この間もタップがガンガン責めるんである。
YOU「これでお酒のんでたら殴り合いだよ」
美月ちゃんは話しながら、涙ぐんでしまう。
YOU「泣いちゃうじゃーん」
ゆりちゃんも泣きはじめる「美月も一生懸命話してるからさ」。
山ちゃん「そうだよ、なんで否定した!」
ゆりちゃん「見ててつらかった」
山ちゃん「終わったな、もう誰も(タップを)好きになんない」

テラスハウスを観た後のお楽しみ、山ちゃんがひとり毒舌で語る「テラスハウス 山チャンネル Vol.3」でも、「嫌いな人が…できました。ごめんなさいね、ちょっとジブリのキャッチコピー感だしちゃったんですけど」と語り出してディスっております。


これでタップが嫌われれば、世界はシンプルで判りやすい。
YOU「誰も彼もが7歳からストイックに生きられるかバカっ!」
山ちゃん「ストイックの押し付けが一番よくない」
そうはならないんである。

スタジオの若い歩くん発言から流れが変わる。
望月歩くんは、2014年、宮部みゆき原作の映画『ソロモンの偽証』でデビューしたばかりの14歳。
ホイル焼の話題のときも「このまえ給食に出ました」と、現役の中学生らしいキュートな発言。
その歩くんが「ぼくああいう人好きですよ。あーそうだなーって思ってました」
なぬっ!?

さらに、まこっちゃんとウッチーが、こんなことを言う。
ウッチー「雄基(タップ)の言う通りだと思うけどね」
みのり「そこまで責めなくてもよかったんじゃない?」
まこっちゃん「でも泣いても何もなんないよね」
ウッチー「そうだよね」
ええええー!

さらに、タップとゆりちゃんの2ショットで、タップが語ってるときに。
「どうしよ、ちょっとだけカッコよく見えてしまった」と、トリンドルさん。
何だか若い順に陥落してってないか?
さらに、ゆりちゃんが!
「楽しかったじゃん
私泣いたけど
楽しかったんだよ」
げげげげげー。どういうこと?
タップ「ま、こんど飲みにでも」
ゆりちゃん「うん 1回話したいね」
なんか、いい感じに。
いやー、わからん。
そりゃ、おれ、モテないわ、こりゃ。
まったくわからないもん。

「もっと夢って明確に語らないといけなんじゃないか」と、歩くんがタップを支持したときに、すかさずYOUさんが言う。
「ちょっとこの我々のカス臭がすごい」
そう、夢を追うことに厳しい若者の共同生活の映像に、
スタジオの声が重なることで、カス臭サイドの人間も、楽しく観ることができる番組になってるのだなー。
ありがとうございますYOUさん。

途中で、山ちゃんが「なにこれ、ユニクロのCMみたいな空気」って言っていた。
実は、別のシーンで、みのりちゃんが履いてた赤青白の柄の部屋着は、ユニクロのルームパンツだ(家にもあるから判った!)。
なんで、家のユニクロと、テラスハウスのユニクロは、あんなにオシャレ感が違うのだろうか?
カス臭あるかどうかの差だろうかだろうか。(米光一成)