なぜ中村ゆりは北川景子に土下座させたのか「探偵の探偵」今夜5話
回を重ねるごとにハードさが増しているドラマ「探偵の探偵」(フジテレビ木曜よる10時)。7月30日放送の第4話では北川景子演じる主人公・玲奈がドスの利いた声でタンカを切り、ぶんぶん鉄パイプを振り回すところから始まった。
阿比留佳則(ユースケ・サンタマリア)が仕掛けた、自作自演の誘拐事件。犯人の潜伏先と見せかけた廃工場に警察を連れて行き、推理を披露する。あざやかに謎を解いて見せ、信頼を勝ち取る目論見だったが、玲奈がぶち壊す。慌てる阿比留。誘拐した子どもを監禁した部屋からは、救出した子どもを抱いた窪塚刑事も現れ、万事休す。窮地に追い込まれた阿比留は工場に火を放つ。
依頼者を装った襲撃者に、GPS発信器のプレゼントと常に予想の斜め上からのアプローチを繰り広げてきた阿比留。今回は「高いところは怖いんだよ!」とキレながら、玲奈とくんずほぐれつ、死闘を繰り広げるシーンもあった。といっても、おしゃれスーツが繰り出すパンチはいかにもへっぽこで、弱々しい。あっという間に反撃されて、ボコボコにされていた。南無三!
謎の人物として描かれてきた阿比留。玲奈はその過去を調べ上げ、「弱い自分を偽り続けるために、ひたすら権力を欲しているだけ、ただのガキよ!」と突きつける。しかし、阿比留は「だから? 例え逮捕されても切りぬけるよ」とトボけた態度で応酬する。この阿比留の正体に迫るくだりはドラマオリジナル。動機も悪巧みも原作小説に忠実だが、いざ目の当たりにすると「なぜそこまでするのか」という戸惑いもある。ドラマで玲奈に阿比留の人となりを丁寧に分析させたのは、そんなモヤモヤを払しょくするための補助線か。
謎の人物といえば、スマ・リサーチ社の先輩探偵・桐島颯太もなかなかのものである。何かと玲奈を気に懸けてくれているが、それ以上はとくに近づいてくるわけでもなく、一定の距離を保ち続けている。今回は須磨社長(井浦新)に代わり、やや詩的な表現で玲奈に琴葉の見舞いをうながした。
原作小説では「うちのじいさんがいってた。人生は片道切符だって。時間を大事にしろよ」だった、このセリフ。そのままだと、終戦70周年を思わせる含蓄ある人生訓になりそうなところを「悔やんでも後戻りはできない」というフレーズを加えることで色気が増した。しかし、残念ながら玲奈は、桐島の“悔やむような過去”にはまるで興味を示さない。琴葉まっしぐら。まったく恋に落ちそうにもないが、このふたりにロマンスの可能性はあるのか。次の名言アプローチに期待したい。
さて、大悪党ユースケ・サンタマリアは逮捕され、探偵の自作自演による一連の事件も解決した。しかし、玲奈の妹を死に追いやった探偵の正体はわからないまま。琴葉はスマ・リサーチ社を去るが、じつの姉(中村ゆり)のパソコンで玲奈の土下座動画を見つけてしまう。予告動画では「クズの教育をしてやっただけ」と開きなおっていたお姉ちゃん。姉の夫も、大怪我をして入院中の琴葉に嬉々としてホームビデオを向けていた。どうにも怪しげなこの夫婦。サイコか、サイコなのか。今夜10時から!
(島影真奈美)
阿比留佳則(ユースケ・サンタマリア)が仕掛けた、自作自演の誘拐事件。犯人の潜伏先と見せかけた廃工場に警察を連れて行き、推理を披露する。あざやかに謎を解いて見せ、信頼を勝ち取る目論見だったが、玲奈がぶち壊す。慌てる阿比留。誘拐した子どもを監禁した部屋からは、救出した子どもを抱いた窪塚刑事も現れ、万事休す。窮地に追い込まれた阿比留は工場に火を放つ。
依頼者を装った襲撃者に、GPS発信器のプレゼントと常に予想の斜め上からのアプローチを繰り広げてきた阿比留。今回は「高いところは怖いんだよ!」とキレながら、玲奈とくんずほぐれつ、死闘を繰り広げるシーンもあった。といっても、おしゃれスーツが繰り出すパンチはいかにもへっぽこで、弱々しい。あっという間に反撃されて、ボコボコにされていた。南無三!
ユースケ・サンタマリアVS北川景子「ただのガキよ!」「だから?」
謎の人物として描かれてきた阿比留。玲奈はその過去を調べ上げ、「弱い自分を偽り続けるために、ひたすら権力を欲しているだけ、ただのガキよ!」と突きつける。しかし、阿比留は「だから? 例え逮捕されても切りぬけるよ」とトボけた態度で応酬する。この阿比留の正体に迫るくだりはドラマオリジナル。動機も悪巧みも原作小説に忠実だが、いざ目の当たりにすると「なぜそこまでするのか」という戸惑いもある。ドラマで玲奈に阿比留の人となりを丁寧に分析させたのは、そんなモヤモヤを払しょくするための補助線か。
本日の探偵ポエム:「俺のじいちゃんが言ってた。人生は片道切符だって。悔やんでも後戻りはできない。時間を大事にしろよ」(桐島颯太/DEAN FUJIOKA)
謎の人物といえば、スマ・リサーチ社の先輩探偵・桐島颯太もなかなかのものである。何かと玲奈を気に懸けてくれているが、それ以上はとくに近づいてくるわけでもなく、一定の距離を保ち続けている。今回は須磨社長(井浦新)に代わり、やや詩的な表現で玲奈に琴葉の見舞いをうながした。
原作小説では「うちのじいさんがいってた。人生は片道切符だって。時間を大事にしろよ」だった、このセリフ。そのままだと、終戦70周年を思わせる含蓄ある人生訓になりそうなところを「悔やんでも後戻りはできない」というフレーズを加えることで色気が増した。しかし、残念ながら玲奈は、桐島の“悔やむような過去”にはまるで興味を示さない。琴葉まっしぐら。まったく恋に落ちそうにもないが、このふたりにロマンスの可能性はあるのか。次の名言アプローチに期待したい。
さて、大悪党ユースケ・サンタマリアは逮捕され、探偵の自作自演による一連の事件も解決した。しかし、玲奈の妹を死に追いやった探偵の正体はわからないまま。琴葉はスマ・リサーチ社を去るが、じつの姉(中村ゆり)のパソコンで玲奈の土下座動画を見つけてしまう。予告動画では「クズの教育をしてやっただけ」と開きなおっていたお姉ちゃん。姉の夫も、大怪我をして入院中の琴葉に嬉々としてホームビデオを向けていた。どうにも怪しげなこの夫婦。サイコか、サイコなのか。今夜10時から!
(島影真奈美)