鹿児島情報、シード樟南から金星

 鹿児島情報が2時間43分の競り合いを制し、シード樟南から金星を奪った。樟南の夏初戦敗退は2006年夏以来9年ぶりの出来事だった。

 初回はけん制アウト、2回は併殺、立ち上がりは樟南らしからぬ拙攻が目立った。先手を取ったのは鹿児島情報。2回裏に連続バント攻撃で二死三塁とし、7番・植元 宥稀(3年)のレフト前タイムリーで先制した。

 3回からは樟南が盛り返して逆転する。3回は4番・落合 進太郎(3年)のレフト前タイムリーで同点に追いつき、4回のスクイズで逆転した。ただ3回のタイムリーでは、三走に続いて二走が勝ち越しのホームを狙うも、鹿児島情報が見事な中継プレーで、本塁タッチアウトをとり、堅守のチームらしいファインプレーをみせていた。

 5回、鹿児島情報は相手のけん制悪送球などで一死三塁とし、2番・上杉 恭平(3年)の犠牲フライで再び同点に追いつく。7回には、一死満塁とし、5番・前畑 亮太(3年)の犠牲フライ、6番・樋高 廉太朗(2年)のセンター前タイムリーで勝ち越した。投手陣は先発の左腕・甲木 雅人(3年)が6回まで2失点と好投でリズムを作り、7回からリリーフした竹之内 恒輝(3年)が追加点を許さなかった。

 終わってみれば、好機に手堅い攻めで着実に得点し、無失策の堅守で守り切る。鹿児島情報らしい勝ち方だった。

(文=政 純一郎)

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