消防団員は可搬式消防ポンプを使い、日ごろの訓練の成果を競った(撮影:吉川忠行)

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日本一のオフィス街は自分たちが守る−。東京都千代田区の三井物産ビルプラザで17日、第4回消防操法大会が開かれ、丸の内地区の会社員83人が組織する丸の内消防団が、日ごろの訓練の成果を競った。

 消防団は火災発生時の初期消火や応急処置を行うほか、地域の防災活動のリーダーとなる。通常は地元住民らが中心となるが、同地区は高齢者が多いため、同団は会社員ばかりの「サラリーマン消防団」なのが特徴。会社員ゆえに活動には会社や上司の理解が不可欠で、日ごろの訓練は平日の午前中に行われることが多いそうだ。

 同団には受け持ち区域により第一分団と第二分団がある。今大会では参加した37人のうち、各分団から5人ずつ出場し、可搬式消防ポンプの使い方や放水技術の確実性、迅速性を競った。結果は放水作業のわずかな点差で第二分団が優勝。また、消防ホースを巻き取る「ホース巻き競技」も行われた。

 優勝した第二分団の指揮者・小野誠さん(帝国ホテル勤務)は入団6年目。消防団での活動について「消防活動の指揮など、会社で経験できないことも経験できる。他社の人と交流できるのも楽しい」と語った。

 今後、丸の内消防団は10月15日に都内の消防団代表が出場する第35回東京消防操法大会に7人が出場する予定。また、団員も随時募集しているという。問い合わせは、丸の内消防署 防災係消防団担当(電話 03-3215-0119)まで。【了】