写真提供:中央大学

写真拡大

(台北 5日 中央社)国立中央大学(桃園県)は3日、国際的な天体探索活動に参加した台北市立第一女子高校(北一女)と国立中興大学附属高校(興大附中、台中市)のチームがそれぞれ小惑星を発見したと明らかにした。中興大附属高校のチームが発見したのは比較的珍しい小惑星だったという。

国際天文調査協会(IASC)が行っているパンスターズ計画の小惑星探索活動に今年は7カ国40校が参加。台湾からは中央大学天文研究所教授の陳文屏さん(=写真前列左2)の指導で台北一女、中興大附属、彰化高校、羅東高校(宜蘭)、恵文高校(台中)などがプロジェクトに取り組んだ。

プロジェクトでは生徒らがソフトを使って移動している天体を見つけ出し、発見済みの天体でなければ追跡観測を行って、軌道などが確定した場合は新発見の天体と見なされ暫定番号が割り振られる。

今年は世界中で6つの小惑星が発見されているが、台北一女と中興大附属はこのうちの2つを発見したことになる。また、中興大附属が発見した小惑星は木星と海王星の間の軌道を周回するというケンタウルス族天体だった。

中興大附属の教諭、林士超さんは生徒たちと昼休みや放課後を利用して英語や天文の知識を総動員し、天空を移動する弱い光の点をパソコン画面上で探した。同時に生徒らに小惑星の大きさや形状について考えて調べさせ、答えを導き出すよう指導した。林さんはこの学習の過程こそが最大の収獲だと話し、新発見に対する喜びを語った。

(許秩維/編集:谷口一康)