アジアシリーズに八百長未遂疑惑  刑事局が調査へ/台湾

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(台北 24日 中央社)今月20日に閉幕したプロ野球のアジアシリーズに、キャンベラ・キャバルリー(豪州)対サムスン・ライオンズ韓国)の準決勝戦をめぐった八百長未遂疑惑が発覚し波紋となっている。刑事局はすでに捜査に動き出しており、徹底究明が急がれる。

23日付けのオーストラリア現地紙、キャンベラ・タイムスの報道によると、18日に行われたキャンベラ対サムスンの準決勝の前夜、キャッチャーのマット・ブラジンスキー選手が台中市内のバーで2人組の男から「3万米ドル(約300万円)を払う代わりに、サムスンに少なくとも7点差で負けてくれ」と話を持ちかけられたという。マット選手はこれを拒否、試合はキャンベラが9-5でサムスンを破った。

この報道を受け、中華職業棒球大聯盟(CPBL)は23日深夜にニュースリリースを発表。それによると、CPBL側は18日午後8時半ごろにこの問題に関する情報を入手するも、その時点ですでに試合中だったため、終了後に選手への聞き取りと黄鎮台会長への報告を行うとしていたが、最終的には何もされなかったという。これを受けて黄会長は、情報を入手していながら、自分自身もその後追及しなかったのは重大な過失だったとし、適切な処分を受ける考えだと表明した。

またDPBL側は警察に通報、刑事局は、ブラジンスキー選手の話として、2人組の男はどちらもアジア系、英語で会話をしていたが、飲酒していたため、容貌や、バーの名称も覚えていないと現時点での情報を発表、今後は賭博集団の関与の可能性を含めて捜査を進める方針。

(写真:アジアシリーズで優勝したキャンベラ・キャバルリー)

(劉建邦/編集:齊藤啓介)