WBC本大会に出場する16チームの暫定メンバーが発表されました。
それと同時に、アメリカでのラウンドの1試合ごとのチケットの販売も開始されました。
当初、暫定メンバーの発表は12月初旬が予定されていました。
その直後に、各ラウンドの全試合通しチケット(Stripといいます)の発売が予定されており、それをあおる位置付けでメンバーの発表が計画されていたのです。

しかし、メンバーの発表は1月まで後ろ倒し。
そこに、メジャーリーガーの参加意思の取り付けへの苦労が感じられたものです。

そして、発表された今回のメンバー。
特に注目されたのは前回出場辞退者が続出したアメリカです。

私見を述べると、野手陣はジョー・マウアー、ジミー・ロリンズ、ライアン・ブラウンとMVP経験者が3人も名を連ねるなどまずまずの陣容です。

それに対し投手陣は、昨季サイ・ヤング賞受賞のRA・ディッキーこそ居ますが、見劣りは否めません。
デビッド・プライス、クレイトン・カーショー、マット・ケイン、ジャレッド・ウィーバー、スティーブン・ストラスバーグなどの今のメジャーを代表するエース格は全員不在です。
唯一の希望は、ジャスティン・バーランダーが参加する可能性が報じられていることでしょうか。

しかし、プライスやカーショーらを責めるわけには行きません。
何もWBCに限った事ではありませんが、プレーをする以上故障のリスクは無縁ではないからです。
その点、ディッキーの参加はユニークです。
そもそも2011年のオフは、球団(当時所属のメッツ)の禁止令もどこ吹く風でキリマンジャロ登頂まで果たしています。
「しょせん野球の試合、生きるの死ぬのって訳じゃあるまいし」とでも嘯いているのでしょうか。
やはり、個人の価値観は人それぞれなのです。

それを踏まえて、我が日本のメンバーを改めて見てみると「残念だナ」という思いは拭えません。
申し上げるまでもなくメジャーリーガーがだれひとり加わっていないからです。
繰り返しになりますが、価値観は十人十色。
シーズンを重視するのも当然ですし、故障を懸念するのも無理はありませんが、なんで全員がハンで押したように不参加なのでしょう?
(熱心に勧誘されていない、という側面はあるかもしれませんが)

1人や2人くらいは「ワイは出るでえ」「日の丸を背負って戦いたいんや」(なぜか関西弁)という日本人メジャーリーガーが居ても良い気がします。いや、そのほうが自然でしょう。

正直なところ、全員が辞退したという最大の理由は、日本人特有の横並び意識による付和雷同のように思えて残念でなりません。
「ほかのメジャー組だれも出てないし・・・」

「人は右でもおれは左」
メジャーで生き残って行くのは、むしろこういうメンタリティが必要に思えますが。