イングランドは、PK戦での悪夢が続いている。EUROとワールドカップ(W杯)において、スリーライオンズはPK戦で5回連続敗退に終わっているのだ。

EURO1996の準々決勝でスペインを下して以降、イングランドは同大会の準決勝でドイツに5−6と敗れ、1998年W杯ではアルゼンチンに3−4、EURO2004準々決勝でポルトガルに5−6、2006年W杯でもポルトガルに準々決勝で1−3と敗れている。そして今回、EURO2012でも、準々決勝でイタリアに2−4と敗れ、敗退した。

キャプテンのMFスティーブン・ジェラードは、次のように悔しさをあらわにしている。

「今回は歴史が変わるかと思った。PK戦で勝つために必要な幸運を、一度でいいから手にできるんじゃないかってね。ただ、蹴るときには僕ら全員がこの上なく疲れていた。祈りは届かなかったよ。イタリアを相手に、僕らは堂々と戦って去ることになった。彼らは素晴らしい試合をしたよ。僕らの心は引き裂かれている。でも、イングランドは僕らのことを誇りに思ってくれているはずだ」

ロイ・ホジソン監督も次のように語った。

「我々はベストを尽くした。脚がつって、肉体的に問題を抱えても、それを乗り越えた。終盤はフィジカルが限界に来ていたよ。選手たちは練習でPKのトレーニングもすごくよくやっていた。イングランドサッカーにとって、PK戦は苦悩となっているからね。結果はとても良かったんだ。(アシュリー・)ヤングと(アシュリー・)コールも、一度もミスしていなかったんだよ」

「ただ、それを試合でできなかった。試合では疲労や乳酸菌、プレッシャーが違うんだ。このような敗退はつらい。ただ、イタリアの方が良いプレーをした」