J1開幕 川崎 1−0 新潟
(3月10日 等々力スタジアム)

★多チャンネル時代のスポーツ
 J2に6日遅れてJ1もはじまった。
 Jリーグ20年目のシーズン。いろいろな意味で新時代への曲がり角に来ている。
 テレビは、前年の完全デジタル化と新しい衛星の打ち上げで、BSのチャンネル数が増えている。本格的多チャネル時代に入って、テレビとスポーツの関係も変わってくるだろう。
 この日はNHKが地上波総合で午後2時からの仙台対鹿島の被災地対決を中継。夜7時からの大宮対FC東京をBS1で中継した。またBSスカパーが午後2時からの広島対浦和と午後5時からの川崎対新潟を放送した。有料放送のBS「Jスポーツ1」が午後2時からのガンバ大阪対神戸を放送した。開局11日間は無料だそうだ。CSでは前年同様、録画を含めて全試合カバーである。
 地上波の中継が少ないのは気になるが、BSが普及すれば関係なくなるのだろうか?

★直行バスで選手の声の案内
 J1は原則として土曜日開催となった。この日は、午後2時開始が5試合、午後5時からと午後7時からが各1試合。残り1試合は日曜開催である
 仙台対鹿島をテレビで前半だけ見たあと、等々力スタジアムに川崎フロンターレ対アルビレックス新潟を見に行った。
 梅はほころび、柳も芽吹いているが、空はどんより。微かに雨もあった。この時期に夕方からの試合だと、まだ、かなり冷える。
 武蔵小杉駅からスタジアム行きの直行市営バスに乗った。発車直後と到着前の車内アナウンスは、フロンターレの小宮山尊信選手吹き込みのテープでの案内だった。「川崎市とフロンターレが協力してスポーツを盛り上げます」という趣旨である。
 試合前には、フロンターレ後援会長である川崎市長の挨拶があった。

★スタジアムと経営基盤
 川崎市は、いろいろな工夫をして、フロンターレを地域スポーツの拠点として育てようとしている。しかし、スタジアムが古いタイプの陸上競技場で、サッカーには向いていない。ほぼ満員だったが18,920人という発表だった。140万人以上の人口を抱える川崎ぐらいの都市なら4万人くらいの球技スタジアムがあっても、おかしくない。
 ホームチームが付けた場内の看板広告を数えてみたら70枚近くあった。懸命の営業努力をした結果だろう。しかし、多くは前身の富士通関連の企業のようだった。地域密着をめざしても、大企業離れは、まだ難しいようだ。 
 来年からJ1とJ2が20チームずつになって、リーグの組織が整う。そのなかで地方チームも健全に経営していけるようにする必要がある。
 スタジアムと経営基盤の整備も、Jリーグのこれからの課題である。