マンチェスター・シティが暫定ながら首位に立った日、予期せぬニュースが飛び込んできた。FWカルロス・テベスがクラブに対し、書面で移籍を要請したのだ。イギリスの各メディアが「独占」と報じたこのニュースは、実際には各紙の一面を飾ることになった。

特に『ニュース・オブ・ザ・ワールド』の日曜版は、その責任がロベルト・マンチーニ監督にあるとしている。同紙によれば、テベスはマンCでの怒り、落胆して、2週間前に退団の移行をギャリー・クックCEOに伝えていたというのだ。

報道によると、テベスはチームメートに対し、早期の退団のためなら報酬カットも受け入れる意向を伝えていたという。マンチーニ監督のそばにいることが耐えられないからだ。実際、クラブは10万ポンド(約1300万円)の昇給をオファーしたものの、テベスはこれを考慮しなかったという。同選手にとって問題はお金ではなく、リスペクトと幸福なのだそうだ。そしてマンCでは、その二つをもう感じていないという。

匿名の近しい人物は、「カルロスは移籍要請の手紙を書いた。だが、チームで最大限の努力は続ける。彼はこのクラブのためにプレーすることを誇りに思っており、キャプテンでいることを名誉に感じているんだ。だが、監督ともう働けないんだよ。カルロスはファンとマンスール(オーナー)に多大なる敬意を払っているが、もうシティにはいられないところに来た。1月にはマーケットが開くし、彼はすぐに出て行きたがっている。それが無理なら、夏の移籍だ。確実なのは、カルロスが来シーズン、もうシティの選手ではないということだよ」と話している。

また、事態をさらに難しくしているのは、テベスがノスタルジーを感じていることだ。同選手は家族から離れていることにひどく苦しんでおり、できるときは常にアルゼンチンへ戻っている。マーケットに向けても小さくない要素だ。マンC退団となれば、『メール・オン・サンデー』が報じるように、インテルやレアル・マドリー、バルセロナといったチームが喜ぶかもしれないが、リーグを変えるだけでは彼のノスタルジーが解決されないからである。

一方で、マンCにはテベスだけではなく、FWマリオ・バロテッリの問題も起きているようだ。11日のウェスト・ハム戦で観客から皮肉の野次を飛ばされ、平凡なミスを犯したうえに、またも抗議でイエローカードを受けた同選手は、警告を受けたあとに自らを交代させたマンチーニ監督に怒りを示し、握手もしないでピッチを後にした。

そして『メール・オン・サンデー』によると、その怒りからバロテッリが以前から夢と願う移籍、つまりミランへの移籍に向かうのではないかというのだ。だが同紙によると、ミラン内部ではバロテッリのキレやすい性格を懸念する声もあるという。

匿名の「ミラン関係者筋」は、「我々はストライカーを必要としているが、マリオはズラタン・イブラヒモビッチの代役にはなりたがらないだろう。それに、彼のサラリーは高すぎる。彼が我々のクラブに加わる準備ができるまで、少なくともあと2年が必要だろうね」と話している。