全64試合が終了。ということで、今大会のベストイレブンを選んでみました。


■ゴールキーパー

 → ナイジェリアのGKビンセント・エニェアマ、スイスのGKディエゴ・ベナリオといったグループリーグで敗退したチームにも素晴らしいパフォーマンスを見せたキーパーが何人もいた。しかしながら、やはり、決勝トーナメント4試合すべて1対0の完封勝利。7試合でわずか2失点というスペインのGKイケル・カシージャスは外せない。もっとも危ない試合だったパラグアイ戦のPKストップは非常に大きかった。次点はドイツのマヌエル・ノイアー。


■右サイドバック

 → 少し前までは絶滅危惧種だった「ウインガー」が復活したことで、数年前のようにサイドバックが攻撃に参加する頻度は少なくなってきている。よって、「堅実に守れること」がサイドバックに求められる第一要素になってきているが、その中で異色の存在がブラジルのDFマイコン。圧倒的な走力で何度もチャンスを作った。サイドバックとしては頭ひとつ抜けている。次点はドイツのDFフィリップ・ラーム。積極的にサイドを駆け上がって好機に絡んだ。


■センターバック

 → GKカシージャス以上にチームへの貢献度が高かったと思われるのがスペインのDFジェラール・ピケ。ロングボールを跳ね返す力だけでなく高いフィード力で攻撃の起点としても機能した。その相方は同じスペインのDFカルレス・プジョルを選択。準決勝のドイツ戦の値千金のヘディングシュートはインパクト大だった。セカンドチームはブラジルのDFルッシオとドイツのペア・メルテザッカー。196cmの高さは脅威だった。


■左サイドバック

 → 強烈なインパクトを残した選手はいなかったこのポジションであるが、オランダのDFジオバンニ・ファン・ブロンクホルストを選出。3位決定戦のウルグアイ戦の弾丸シュートだけでなく、7試合を通して攻守ともに光るプレーを見せた。セカンドチームには日本のDF長友を選択。攻撃ではあまり見せ場はなかったが、守備では完璧に相手を封じた。守備能力の高い現代的なサイドバックといえる。


■ミッドフィールダー

 → ファイナルで決勝ゴールを決めたMFアンドレス・イニエスタ、5ゴールを挙げて得点王となったオランダのMFウェスレイ・スナイデル、ドイツのMFトーマス・ミュラーの3人は文句なし。パスサッカーで頂点に立ったスペインであるが、決定的なチャンスの多くはMFイニエスタのドリブルとパスから生まれた。最後の1人はバランスを考えてドイツのMFサミ・ケディラを選択。彼の攻守にわたる貢献度は高かった。

セカンドチームは、スペインのMFシャビ、ドイツのMFバスティアン・シュバインシュタイガー、ブラジルのMFエラーノ、ドイツのMFエジルの4人を選出。2試合で2ゴールを挙げたMFエラーノの怪我がなければブラジルがベスト8で終わることはなかったのではないかと考える。


■フォワード

 → チームをベスト4に導いたウルグアイのFWディエゴ・フォルランと貴重なゴールをマークし続けたスペインのFWダビド・ビジャの2トップで間違いなし。FWフォルランのオールマイティーな能力と、FWビジャの得点感覚は世界トップレベルであることを今大会でも証明した。

セカンドチームは、ドイツのFWミロスラフ・クローゼとガーナのFWアサモア・ギャン。2大会連続の得点王とはならなかったが、FWクローゼの存在感は抜群だった。

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