アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ監督と、ブラジルのレジェンド、ペレ氏の意見が一致した。少なくとも、ワールドカップ(W杯)中の性交渉はOKという点において。ペレ氏は「セックスは選手にとって悪いことではない。悪いのは夜遊びだ」と語った。

だが、大会中の性交渉については、各国によって決定が異なる。アルゼンチンが自由であるのに対し、北朝鮮やブラジルは禁止。イングランドやメキシコは部分的に認めている。

アルゼンチンのドクター、ビジャニ氏はラジオ番組の取材に対し、「セックスは社会生活の一部であり、それをすることは問題ではない。良くないのは、刺激剤を使うことや、その場限りのパトナーとすること、そして休息に充てるべき時間帯にすることだ」と話している。

一方、メキシコはグループリーグ中に1度、決勝トーナメント以降に1度の計2回、大会中の性交渉を認めている。ハビエル・アギーレ監督はこの決定について、地元メディアの取材で、「緊張感を和らげるためだ」と説明。ただし、「やりすぎはダメだ」とも話している。

イングランド代表のファビオ・カペッロ監督は、試合後に選手たちが妻や恋人を受け入れることを認めており、英紙『インディペンデント』の中で、「チームスピリットを固め、ドレッシングルーム内の関係を良くするための決定」だと語った。

だが、ブラジル代表と北朝鮮代表の選手たちにとって、W杯は厳しい時期となる。北朝鮮はメディアとのコンタクトや外出、ネットサーファン、そして性交渉と、すべてを禁止した。また、ブラジルのドゥンガ監督は試合後も含めて性交渉を認めず、19時に夕食、23時就寝という厳しいルールを設けている。

選手たちが妻や恋人と会えるのは自由日のみで、ドゥンガ監督は南アフリカ到着時の会見で、「我々はアルゼンチンのようにはしない。選手たちは、彼らにとってここにいることがすでに褒美だということを理解しなければならない」と話している。なお、元ブラジル代表FWロナウドは、2002年W杯が終わってから、「W杯に優勝するのはセックスより良いと思う。セックスが好ましくないと言っているじゃないよ。でも、W杯は4年に1度だからね」と話している。