「北から攻撃受けた」テレビ局が字幕ミス

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黄海上の北方限界線(NLL)に近い海上で27日未明、韓国海軍の哨戒艦(1200トン級)が爆発し沈没するという事故が発生した。突然起きた韓国海軍史上最悪の事故に、韓国のテレビやネットではさまざまな情報が乱れ飛んだ。

SBS放送はバラエティー番組放送中、緊急速報で「2艦隊、所属哨戒艦1隻が、北朝鮮からの攻撃で沈没」と字幕で報道。KBS放送も、北朝鮮から攻撃を受けた可能性が高いと繰り返し報道し、MBC放送のアナウンサーも、自身のツイッターで「北朝鮮の潜水艦により沈没させられたようだ」と書き込み、テレビやツイッターを見た韓国国民を真っ青にさせた。

しかし今のところ、北朝鮮からの攻撃説はかなり薄いと見られている。SBS放送の報道局関係者は、「予備字幕として準備していたものだが、状況が緊迫しはじめると(北朝鮮からの攻撃説を)事実として認識してしまったようだ」と話している。ツイッターに書き込んだアナウンサーも直後に、「未確認の情報だった」と謝罪の書き込みをしている。

未確認情報とはいえ、テレビやアナウンサーが報じた情報は、ネットを中心に一気に拡散し、国民を混乱させるという影響を及ぼした。そのため、ネット上には「未確認の情報を流すな」「混乱が起きる。確実な情報を流してほしい」「テレビ局は謝罪放送を流せ」といったクレームが相次いでいる。

肝心の爆発の原因だが、船尾のスクリュー付近で爆発が起きたことは分かっているが、内部の問題によるものなのか、それとも外部から何らかの衝撃があったのか、いまだに不明なままだ。


参照:「放送局、哨戒艦沈没報道ちゃんとしろ」 - メディアアス
参照:SBS「哨戒艦、北の攻撃で沈没」字幕騒動 - 聯合ニュース

(文:林由美)

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