――今回ダブル主演として共演されている、北乃きいさんの第一印象を教えてください。

:きいちゃんに初めて会ったのは、ジムの受付でした。練習は入れ替え制で、きいちゃんが終わった後に僕が入ったんですよ。ジムの会員カードみたいのが2人で1つだったので、それを渡されて。でも、そのカードの通し方が全然分からなかったんですよ。そしたら、初対面なのに「こうですよ」って教えてくれました。誰も僕が困ってるのに気付いてなかったのに、きいちゃんだけ気付いてくれて。あ、すごい気を配れる人なんだなって印象でしたね。

――その後、印象に変化はありましたか?

:もう、現場で気を配るのはずっとでしたね。印象が変わったのは、もっと明るく元気良く積極的に話しかけてくれる人なのかなって思っていたら、すごい人見知りでなかなか話せませんでした。

――仲良くなりましたか?

:撮影の後半くらいに、1日一緒のシーンがあってそこからやっと話せるようになりました。

――大沢たかおさんの印象は?

:大沢さんは、お会いする前から色んな人に「あの人はストイックだよ」って言われてて、現場でもストイックになりすぎて、僕らとかに構ってくれたりしない恐い人なのかなって思ってたんですけど…。

――緊張しましたか?

:はい。でも最初に会った時に、すごい優しくて。僕のことを結構知っててくれたんですよね。「バッテリー」のこととか。知っててもらえたので、それが嬉しくて。現場に入っても大木が稔を可愛がっているように、僕のこともすごく可愛がってくれて。落ち込んだりした時が何度もあったんですけど、一番最初に気付いてくれて。安心感をもらってました。

――北乃さん演じる亜紀は、ケンカが得意なすごく強い女性ですね。亜紀のような強い女性はどう思いますか?

:暴力をふるわなかったら、すごい魅力的な女の子だと思いますね(笑)。

――暴力はちょっと困りますよね(笑)。

:はい。実際、幼馴染にあんな子がいて、なんかちょっとうっとうしいからって蹴られたり、つねられたりするのは嫌ですね。

――強い女性と、守ってあげたくなるようなか弱い女性がいたときにどちらに魅力を感じますか?

:どっちにも感じますね(笑)。守ってあげたくなるようなかわいい女性にすぐ騙されて、すごく強い人に、惹かれたりもします。

――2008年は主演映画が3本続き、大活躍な1年でしたが、今後チャレンジしてみたい役はありますか?

:どんな役でもチャレンジしてみたいんですけど、今までの役って共通点があるものばかりなんです。最初はヘタレで、頑張って頑張って最後には成長しているというお話が多かったんですけど、そういうお話に関わることで僕もイチから練習するわけじゃないですか。ボクシングも飛び込みも野球もそうだったんですけど。そうすると、ボクシングをやりはじめたばかりの自分を思い出したりして、自然に演じることができるんですよ。自分に共通点が無い役に関しては全然経験が無いので、もっと大人な役だったり、変態とか天才とか全く自分に無いものを持っている人にチャレンジしてみたいですね。


「ラブファイト」ストーリー

 まきの・えりの小説「聖母少女」を、「油断大敵」「ミッドナイトイーグル」の成島出監督が映画化。主演に「バッテリー」「ダイブ!!」の林遣都、「幸福な食卓」「ゲゲゲの鬼太郎/千年呪い歌」の北乃きい、共演に大沢たかお、桜井幸子。大沢たかおがプロデュースとしても参加。いじめられっ子の稔は幼馴染の亜紀に助けられてばかりの軟弱な少年。才色兼備な亜紀に憧れる男子たちに追い回される稔は、密かにボクシングを習い、亜紀よりも強くなろうとするが……。

監督:成島出
出演:林遣都、北乃きい、大沢たかお、桜井幸子
公式サイト:http://lovefight.jp/
11月15日(土)より全国ロードショー