17日放送、BS朝日「スポーツクロス」に、サッカー元日本代表の楢崎正剛が出演。川口能活とのライバル関係を振り返った。

ことし1月に現役引退した楢崎のライバルといえば、昨年引退した川口だ。1998年のワールドカップ(W杯)から2002年のW杯まで、主要大会で交互にレギュラーを務めた事実が、両者のライバル関係がいかに激しかったかを物語る。

当初は「雰囲気」や「オーラ」から、川口を「近寄りがたい存在」に感じていた楢崎。話しかけることもできないほど「遠い存在」だったという。ただ、若かっただけに、2人とも「ギラギラしていた」。つねに「バチバチ」し、相手を気にしないと言いつつも、実際は気にしていたと明かす。

ピッチの外でも、川口と話すと周囲から「仲悪いのになに話してんだよ」とイジられるため、「そういうイジリが嫌なんで話さなかった」という。ただ、空き時間に一緒に散歩したときは、「くだらない話」をしたそうだ。

だが、年を重ね、余裕が出てきてからは話をするようになった。楢崎は「GKの気持ちはGKにしか分からないところがある」とコメント。その点で川口とは「話が合う。すごく分かり合う感じ」だったと振り返った。

川口は引退したときに「彼がいなかったら日本代表でプレーできなかったし、この歳までサッカーを続けられなかった」という言葉を楢崎に贈っている。楢崎は「同じことを僕も言える」と、切磋琢磨したからこそ長く続けられたとし、「自分の成長を止めない大事な存在」だったと述べた。

楢崎は闘争心や大舞台での強さなど川口の「メンタル的要素」を称賛。卵の黄身を食べず、鶏はささみだけと、食生活も含めてストイックな川口を、「GKというだけでなく、選手として一流」とたたえ、自分は「目標にして追いかけているだけですごい楽だった。すごいラッキーだった」と述べた。