ユナイテッド航空機内で泥酔した女(画像は『Metro 2018年10月24日付「Woman ‘got so drunk on plane she forced pilot to return to Heathrow’ 」(Picture: Paul Davey/SWNS)』のスクリーンショット)

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機内での泥酔行為は周りの乗客やCA(客室乗務員)にとって迷惑極まりない。9月に英ヒースロー空港から米ワシントンD.C.へ向けて出発したユナイテッド航空機内にて酩酊状態で暴言を吐き、CAに暴行を振るったことが原因で飛行機をUターンさせた女の裁判がこのほど行われた。『Metro』『Mirror』などが伝えている。

ロンドン北部カムデンに暮らすアメリカ人ミッシェル・ヴァンバスカーク(43歳)は9月23日、ヒースロー空港発ワシントン・ダレス国際空港行きのユナイテッド航空919便の機内でジンを飲んで酩酊状態となり、フライトエンターテインメントスクリーンで上映中の映画を見ながら罵りの言葉を吐き続けていたことから、ミッシェルの近くに座っていた乗客がCAに苦情を訴えた。

迷惑行為はちょうど飛行機がヒースロー空港を離陸して1時間ほど、アイルランド南部を通過していた時に起こった。ミッシェルはCAに機内後方部に移動するよう促されたが、その後は指示に従わず2人のCAに暴力を振るったようだ。乗客の話によると「医療専門の乗客はいないか」という機内アナウンスが流れた後、パイロットから「飛行機をUターンさせる」といったアナウンスが入ったという。飛行機は、緊急着陸時の安全のため機体の重量を軽減させなければならないことから空中での燃料投棄を余儀なくされ、再びヒースロー空港に現地時間の午後3時頃着陸。その後、ミッシェルは空港で警察に逮捕されロンドン西部にある署へと連行された。

ひとりの女が原因で出発地へと逆戻りさせられた乗客らは、当然のことながら不快感を露わにした。しかしながらこのままフライトを続けると、搭乗していた13人のCAが法定労働時間を超過してしまうため、フライトはやむを得ず延期となった。

10月23日にアクスブリッジ治安裁判所へ出廷したミッシェルは、機内で酩酊した罪、CAに暴力を振るった罪2件、そして公共の秩序を乱した罪で起訴されたものの罪状認否に至らず、本人の意思でこの件は刑事法院へと持ち込まれることになった。ローレン・スミス検察官は「飛行機がUターンを余儀なくされたことにより、4,000ポンド(約57万円)に値する燃料を廃棄しなければならなかった」と述べ、来月の刑事法院出廷までミッシェルに条件付きの保釈を認めた。ミッシェルはパスポートを警察に没収され、旅行書類の申請禁止を命じられた。

なお、とんだ迷惑を被った209人の乗客らは、ユナイテッド航空側に食事券やホテル宿泊を提供され、翌朝のフライトで無事にアメリカへと向かった。

画像は『Metro 2018年10月24日付「Woman ‘got so drunk on plane she forced pilot to return to Heathrow’ 」(Picture: Paul Davey/SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)