外国人留学生に、日本に来てビックリした経験を聞く本企画。今回は、オーストラリアのシドニー大学から交換留学生として筑波大学にやってきたジェイ君です。彼はなぜ日本に来たのか、そしてどんなカルチャーショックを経験したのか。いろいろ聞いてみました!

■日本のコンビニは最強?

筆者:早速ですが、ジェイ君はなぜ日本に来たのですか?

ジェイ君:シドニーの小学校に日本人がいて、彼と仲良くなるにつれて日本にも興味を持つようになりました。その後大学で日本語を学んでいるうちに日本で働く将来も視野に入れるようになり、一度日本で生活をしてみたいと思い留学を決めました。

筆者:なるほど、大学でも日本語を学んでいたんですね! 成績はどうでした?(笑)

ジェイ君:成績はトップで学校から賞をもらいました(笑)。なんとなく日本語が得意だということも、より興味を抱くきっかけになりました。

筆者:だから日本語がほぼネイティブレベルにお上手なんですね……! では実際に日本で生活してみてどうですか?

ジェイ君:日本は便利なことが多いです。例えばコンビニは24時間開いていて、商品の種類も豊富です。オーストラリアではコンビニはあるけど品揃えが悪く、値段も高いことが多いので、バスの切符や宝くじを買うくらいしか利用しません。

筆者:オーストラリアのコンビニは日本ほど充実してないんですね。日本のコンビニは「最強」だと言う外国の方は少なくないです。

■日本の「手続き文化」は不便!

「なんであんな手続き多いの?」と不思議そうに笑うジェイ君

筆者:では逆に日本は不便だと思ったことは?

ジェイ君:大手キャリアの携帯電話の契約が2年単位しかないことです!! 留学期間は1年だけなので、これにはほんとに困りましたね。オーストラリアでは1カ月単位で契約できるキャリアが多いのに、なぜ2年縛りが多いのか。

筆者:たしかに2年縛りのキャリアが多いですよね。短期滞在者には不便かも。

ジェイ君:あと一番腹が立ったのは、何をするにしても手続きが多いこと! 例えば、携帯電話を契約しようとしたとき、契約書に口座を記入する必要があることがわかって。じゃあ先に口座を開こうと思ったら、自分の携帯電話の番号を入力しなくてはいけなくて……。そのときは「どうすればいいんだよ!」と焦りました(笑)。


■日本人は男女仲が悪い!

筆者:他に日本に来て驚いたことはありますか?

ジェイ君:事あるごとに男女を分けることですね。サークルでも、男子と女子が分かれて固まっていたり、よく男女別で遊んでいます。

筆者:たしかに仲が悪いわけではないのに、つい男女分かれて行動してしまうことはありますね。オーストラリアではそういった区別はないのですか?

ジェイ君:オーストラリアでは、男女で分けるということはあまりないですね。例えば日本に多い男子寮や女子寮といった区別も、オーストラリアにはほとんどありません。あっても、日本みたいに「男子禁制」のようなルールは絶対にないですね。

筆者:寮で男女区別無し!というのは、驚きです。日本の場合、男女で分けることは小中高からの慣習みたいなところがあるので、無意識に刷り込まれている可能性はありますね。

■日本人は気を遣いすぎ? 外人口調の必要はないですから!

筆者:日本人って変だなって思うことはありますか?

ジェイ君:外国人を見ると、不自然な日本語で話しかけてくることです。お店に行って注文しようとすると、「ご注文はいががデースか?」と、エセ外国人口調に……。「普通で大丈夫ですよ」と言っても直りません。気を遣う必要はないけど、それなら「英語で話せばいいのに」と思います(笑)。

筆者:おかしな話だけど、店員さんの気持ちがよくわかってしまいます(笑)。

ジェイ君:あと、大学生同士で敬語を使うことも不思議に思います。さすがに社会人になって目上の人やビジネスの現場で話すときは敬語で話すのはわかりますが、同じ大学生ならもっとフランクでいいと思いますね。

筆者:日本人は色々気を遣いすぎなところもあるのかもしれませんね。

「この後カラオケ行こうぜ」と友だちを誘うジェイ君

日本の文化は大好き!

日本人の友だちと談笑するジェイ君

筆者:日本の映画や漫画、アニメなどの文化は好きですか?

ジェイ君:はい。日本のお笑いが好きで、とくに「くりぃむしちゅー」や「マツコ・デラックス」はいいですね。月曜日の「しゃべくり007」と「月曜から夜ふかし」は楽しみにしています。

筆者:日本の笑いがわかるんですね! オーストラリアとは違いはありますか?

ジェイ君:オーストラリアは下ネタが多いかも(笑)。

筆者:そうなんですか(笑)。それはそれで面白そうですね!

ジェイ君:あと映画の「告白」が好きです。暗い雰囲気で怖さはあるけど、衝撃的な展開に惹きこまれてしまいました。あれ以来松たか子を見ると怖くなりますね(笑)。

筆者:あれはたしかに怖かったですね……。他に日本の好きな文化はありますか?

ジェイ君:カラオケも好きですよ。十八番は、コブクロ、バンプ、ミスチル、秦基博ですね。しっとりしたバラードが得意で、よく友だちからリクエストされるほどです。今日もこれから友だちと行ってきます!

ネイティブと遜色ないほど流暢に日本語を話すジェイ君。日本のお笑いや映画、音楽まで造詣深めているのには驚かされました。しかし、そんなジェイ君ですら、文化の違いに戸惑うことはあるようなので、外国に留学や旅行に行く際は、念入りに準備をしたほうがよさそうですね。

(文・編集部三井)