警察の怠慢によって命を奪われた人々がいる。警察取材を続けてきた共同通信編集委員の甲斐竜一朗さんは「初動捜査のミスや調書の改竄、被害届の受理の先送りなどが原因で亡くなった被害者は少なくない。いままでの刑事捜査は『人を処罰するための手続き』だと捉えられてきたため、『被害に遭いそうな人たちを助ける』という発想がまったくなかった」という――。(第3回)※本稿は、甲斐竜一朗『刑事捜査の最前線』(講談社+α新