フランス人が、ブログ「Le Kernel Panique」で、日本を旅行して発見したフランスとの相違点などについて記した。

 筆者は、秋に日本を初めて訪れ、主に東京に滞在したという。その中で発見したこととして、まず飲み物やほかのものを売る自動販売機の存在を挙げた。フランスでは、日本ほど治安がよくないため、深夜などに盗難の恐れのある自動販売機は、路上に設置されていない。そのため、筆者にとってはなんとも新鮮な光景をたびたび目にすることになったようで、「おまけに円安なので、飲み物が安く手軽に買える」という喜びを実感したようだ。

 続いて、「レストランがたくさんあり、1000円以下でおいしいものが食べられた。自分が人生の中で経験した“最安値”ともいえる記録に、500円(約3.6ユーロ)のカレーがあった」と述べた。フランスでおなかいっぱいに昼食を食べようとすると、パリなどのブラッセリーでは最低でも9ユーロ以上(約1100円以上)を支払わなければならない。それと比較すれば、日本には格安ともいえる値段でランチメニューを提供してくれるお店がひしめきあっているといえるだろう。

 ほかにも、定食屋の前には、食券を購入する自動販売機があり、事前に支払いを済ませられる点を挙げた。また24時間営業しているコンビニエンスストアがあり、傘やお弁当が格安で買える点などを紹介した。地下鉄やバスがフランスに比べると格段に清潔な点についても述べ、「パリやマルセイユと比較すると、東京は本当に清潔感のある街で、ゴミが落ちていることもまれだった」とつづった。

 また「全体的にサービス店の営業時間が長く、日本の郵便局はお昼も夜も開いている」とし、12時〜14時まで昼休みがあり、夜は18時頃に閉まってしまうフランスの郵便局との差を強調した。

 一方で、残念だったことは、「銀行のカード(日本ではデビットカードに相当)で買い物ができないことだった」と述べた。フランスでは、現金で買い物をする人もいるが、圧倒的に銀行のカードで支払いをする人が多い。どこのお店で使用しても、手数料が不要なうえ、わざわざ現金を下ろす必要がないのだ。

 また、「買い物をするたびに過剰な包装をする点が、どうしても嫌だった」と語った。エコバックが生活に密着しているフランス人にとって、日本を旅行したフランス人の中にはこういった意見が度々見られる。

 筆者はブログで、良かった点や楽しかった点を14個、残念だった点を2個、取り上げた。フランスとは異なる点をたくさん発見しながら、充実した日本旅行を過ごした様子が伝わってきた。(編集担当:下田真央・山口幸治)