マンチェスター・シティに所属するベルギー代表FWジェレミ・ドクは、妻が第一子を出産する際に立ち会うため、同代表を離脱したい考えを明かした。英『BBC』が伝えている。

 ドクの妻であるシリーンさんは7月の第2週に出産予定だという。仮にベルギー代表が決勝トーナメントを勝ち進んでいたとしても、ドクは帰国したいと考えているようだ。『ロイター』の取材に対し、「初めての子供なので、絶対に立ち会いたい」とドクは語り、「僕の希望を聞くなら、誰だって第一子の誕生を見逃したくないというのが答えだ。しかし、サッカーには他にも多くの事情があることも分かっている」と続けている。

「サッカー協会は選手たちを支援し、状況を理解してくれることも知っている。どうなるのか、様子を見てみよう」

 しかし、ドクのこの発言はフランス『レキップ・チャンネル』で司会を務めるジャーナリストのフランス・ピエロン氏から批判を浴び、子供の誕生時に父親は「役に立たない」と非難された。「あなたの立場に立ちたいと切望しているサッカー選手は何百人もいるし、あなたの人生で二度とこんな機会は訪れないかもしれない。あなたは幼い頃からの夢を叶えているのに、それをすべて捨てて出産に立ち会うつもりなの? 失礼な言い方かもしれないけど、父親は役に立たない。実に嘆かわしい瞬間だ」。

 しかし、ピエロン氏の発言を受けて、ドクは多くの支持を集めており、2000年シドニー五輪のフランス代表としてボクシングのライトフライ級金メダリストとなったブラヒム・アスロウム氏も「赤ちゃんは人生のすべてだ。W杯は終わりを迎えれば終わる」とコメントしている。

 その後、ピエロン氏は自身のXを更新。「私は、物議を醸すやり取りの中で、個人的な意見を述べただけです」と発言の意図を説明しつつ、「私の言動によって、皆さんのうちの何人かがショックを受けたり、傷ついたり、心を痛めたりしたかもしれないことを理解しています。そのことについて、申し訳なく思っています」と謝罪した。

 なお、18年ロシア大会中にイングランド代表DFファビアン・デルフは、第3子の出産に立ち会うために大会期間中にチームを離脱。「人生には、サッカーよりも重要なことがいくつかある。これは大きな大会だが、家族はもっと重要だ」と語っていた。また、同大会に出場していたスウェーデン代表DFアンドレアス・グランクビストは、準々決勝イングランド戦前に第2子出産が近付いていたが、「僕が早く帰国できる立場にあれば、そうするかもしれない。だけど、何が起こっても準々決勝を欠場することはない」と一時帰国はしながらも、出産前に再び戦いの地へと戻っていた。