実家の片付けを始めるうえで、もっとも大切なのは最初の一歩を踏み出すこと。50代のインスタグラマー・ぐりーんさんは、80代の両親と暮らす実家の片付けを進めています。2年ほどかけて少しずつものを手放してきたぐりーんさんに、実家の片付けを決意したきっかけについて伺いました。

実家のものを見るとよぎる、漠然とした不安

現在54歳のぐりーんさんは、80代の両親と実家暮らし。独身でひとりっ子なので、いずれは家を継ぐことになります。

【写真】押し入れに詰まっていたもの

「築55年の10LDK、3世代が住んだ家なので、とにかくものが多いんです。今は3人暮らしだから使っていない部屋がたくさんあり、もう使う予定のない家具もそのままです。座敷机はなぜか和室に3台もあります。ずっとここで暮らしてきたけれど、長い間見て見ぬふりをしてきました」(ぐりーんさん、以下同)

でも頭の片すみには、将来についての漠然とした不安があったそう。

「この家、将来はどうするんだろう。全部ひとりで片付けることになるけれど、大丈夫だろうか…。そんな不安でいっぱいでした」

実家の片付けに着手する前は、そもそも家の中にどんなものがどれくらいあるのかすら分からなかったそう。

「たくさんの押入れ、収納家具、扉…。普段は使わない場所にどれだけのものが眠っているのか見当もつかない。そのことが、気持ちの重さにつながっていたと思います」

押し入れを片っ端から確認してみると

「明日からダイエットをがんばろう」といいつつ、始められない。そんな感覚で、ずっと片付けを先延ばしにしてきたというぐりーんさん。

「でも、片付けなければならない日は絶対やってきます。それにもし将来“家を売りたい”と思ったとき、こんなにものがあっては、すぐに動けません。実家じまいをするつもりで、家を片付け始めることにしたんです」

腹をくくったぐりーんさんがまずやったことは、家じゅうの扉という扉をすべてあけること。

「なにが入っているか分からない箱が大量にあるのです。押し入れ、タンス、収納ボックス…扉やフタをすべてあけて、片っ端から中身を確認しました。すると、ギョッとするような量のものが収納されていたんです」

ぐりーんさんは、実家片付けでいちばん大事なステップは、こうして現実と向き合うことだったと振り返ります。

「これは手放せない、こっちは捨てられる…。ものの全体像を把握することで、片付けの道筋がぼんやりと見えてきました」

なにがどこにあるか分かっているだけでも、気持ちがずいぶんラクに。

「片付けなければ、と漠然と抱えていた不安の大部分が解消されました」

片付けは時間がかかる。ある程度の「あきらめ」も必要

ぐりーんさんは2年ほどかけて、大型家具や調理用品などの粗大ゴミを130kgほど処分しました。それでも片付いたのは全体の2割ほど。まだまだ先は長そうです。

「親も私も確実に年を取るし、どんどん片付けがしんどくなっていくはずです。手をつけたからには短時間で終わらせたいですが、まずは一歩ずつ、着実に捨てていくようにしています」

とくに、思い出の詰まったものは処分が難しいもの。ぐりーんさんは今すぐ片付けたい、という気持ちはいったん封印して、親の気持ちを尊重しながら進めていくつもりです。

「親の思い出話も聞きながら、お互い納得して手放していくしかないと思っています」

実家の片付けに手が付けられていない人は、まずはどんなものがあるのかを把握するだけでも気持ちの負担が少し軽くなるかもしれません。