累計1300組を成婚に導いた「凄腕」結婚カウンセラー、植草美幸先生

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「カウンセリング中に突然、私のプライベートに関することを聞いてくる人もいるんですよ。自身の結婚相手を探すためにここに来ているのに、なぜ平気で関係ない話をしたがるのか意味が分からない……」

 というのは、東京・青山の人気結婚相談所「マリーミー」代表でカリスマ婚活アドバイザーの植草美幸氏だ。2009年から累計1,300組以上を成婚に導いた植草氏は、これまで数多くの婚活希望者と向き合ってきた。だがその中には、思わず首をかしげたくなるような人もいて……。2026年の目標に「結婚」を掲げるならば知っておくべき“NG事例集”をご紹介しよう。

累計1300組を成婚に導いた「凄腕」結婚カウンセラー、植草美幸先生

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 植草氏のもとを訪れる相談者は30代が最多だが、40〜50代もいる。男性については少ないが60代、70代以降の相談者も。だが、年齢が上がるほど「結婚」に対する理想と現実のズレが目立ってきているそうだ。

「50歳近い男性が、40代前半の女性とお見合いしたときのこと。女性は夜勤のある仕事に就いていたのですが、男性が“女のくせに夜勤なんかして……”と言ったんです」(植草氏、以下同)

 植草氏によれば、この男性のイメージの中の「妻」は、子どもに手作りおやつを用意して、夜は必ず家で夫を待ち、「おかえりなさい」を言うもの。令和のいまも、昭和の頃のまま時が止まっているかのような男性が存在している、と植草氏。

「もし同世代の同僚がいたら、その妻との生活がどんなものかは会話を通してわかるはず。現代の夫婦がどういう生活スタイルなのか、想像くらいできるはずです。たしかにいまは仕事仲間と飲みに行く機会は昔より減っているし、なるべく人の家庭のことも踏み込まないのがマナー。でもこの男性の場合、友達がいないのか……他者とのコミュニケーションが不足していたのでしょう。20〜30年前の結婚観のままで驚きました」

42歳を境に「攻撃的」になる女性たち

 一方、女性の側にも課題が多い。結婚相談所の中には、40代以降の女性の新規入会を断っているところも少なくない。その理由の1つが「トラブルが多いため」だという。

「42歳くらいから、なかなか婚活がうまくいかなくて焦り出す人が増えます。素直じゃないどころではなく、かなり攻撃的になる人も少なくない。トラブルが起きるのは大体このくらいの年齢からです。ホルモンバランスなども乱れがちな時期なので、焦る気持ちはわかるのですが、“一体ここに何しに来たの?”と思うほど、こちらのアドバイスを聞き入れてくれないことも」

 さらに深刻なのが、現実を見ようとしない姿勢だ。若かりし頃にちやほやされた記憶のまま、40歳を過ぎてもまだ“高望み”をしてしまう女性も多い。

「40代後半で、“私はこれからでも子どもを2人は産めます”と自信満々の女性もいました。プロフィールにそれを書いたら、さすがに男性も引いてしまうでしょうね。50歳近い女性タレントが出産した――そんな芸能ニュースを見て、自分にもできると思い込んでしまうのかも。その裏で、どれだけの苦労とお金と時間がかかったかは報道されませんから」

 さらに、「不妊治療の専門医から聞いた話」として、

「子どもは何歳でも産めるけれど、年を重ねると妊娠は難しくなる、という現実はお伝えしています」

 植草氏によると、マリーミーでは男性会員の95パーセントが「自分の子どもが欲しい」と希望している。婚活市場全体においても、50〜60代でも自分の子を望む男性は少なからずおり、その場合、40代以上の女性はどうしても選ばれにくい。

 こういった需給のミスマッチが、女性側の焦りや攻撃性を生んでいるのかもしれない。

「このお茶ぬるい。入れ替えて」

 年齢や性別を問わず、“ちょっとズレている”と植草氏が感じる相談者も過去にはいたそう。

「カウンセリングにきたご相談者が、こちらで出したお茶に対し『これぬるいから入れ替えて』と……。うちは結婚相談所で、喫茶店ではありません。もちろん無料サービスで出していたお茶だったので、驚きました。こういうところにも人間性が出ますよね」

 また「さっきすれ違った人、だれか調べて教えて」「あの人の使っている化粧品って何のブランド?」といった結婚相談と関係ない質問をされたことも。

「“サービス業だから何でも言うことを聞くべき”と勘違いしているようなご相談者もいらっしゃるんです……」

 と嘆く。さて、相談者からのカスハラ事案はまだまだ他にもある。入会後、事前カウンセリングについてのアンケートをとるのがマリーミー流なのだが……。

「入会前に契約書をお見せして丁寧に説明し、合意の上で契約したにもかかわらず、“担当者に白髪があった。そういう美意識の人に担当してほしくない”“前の人の質問が長引いていて、3分間待たされた。一体どういうつもりなのか”などといった細かいクレームが寄せられるケースがあります。そういう相談者さんは大体、後々トラブルの原因になりますから、改めて詳細をお聞きして、場合によっては今一度ご活動をご検討いただくこともあります」

 逆に入会後、相手から好印象を持たれる相談者のほとんどは、アンケートの回答にも気遣いと常識がにじんでいるそう。

「相談者の性格は、実はその入会時のアンケート回答を見ればある程度わかるもの。とても立派な学歴や、一流企業勤務などすばらしい経歴をお持ちでも、人間性に問題がある場合もないとは言えません」

初婚か再婚か――決定的な違いとは

 興味深いのは、植草氏が「結婚経験者の方が成婚しやすい」と明言することだ。その理由は、経験値の違いにある。

「初めて会った瞬間から違います。結婚生活を経験して、誰かと一緒に生きてきた人は、共同生活の苦労も知っているし、我慢もしてきた。子どもがいればなおさらです。責任感も違います」

「初婚」の40代、50代は結婚に対して夢を見すぎている人が多い。結婚生活とは「甘〜い」もので、いつもラブラブで幸せ、イチャイチャして楽しい――そんなイメージのまま、おじさん、おばさんになってしまっているのだ。

「50代の女性でも“ウエディングドレスを着たいから結婚をしたい”と言う方がいます。結婚式でウエディングドレスを着ること自体はまったく問題はないのですけれども、“キラキラした結婚式をしたい”というのが結婚観のゴールになっているようです」

「子ども部屋おじさん」ならぬ「ウエディングドレスおばさん」と言ったら言い過ぎか。

「当たり前ですが、結婚とは“他人との生活”なんです。楽しいキラキラだけじゃなくて、病気で寝込むとか、具合が悪いとかお腹を壊すとか、そういう汚いところも見せ合い支えあうのが夫婦。再婚希望者はそれをわかっているから、お相手選びのイメージも地に足がついています」

 最初は初婚の方のみ希望と限定していた方も、何人かと会って「これはダメだ」と心が折れ、お試しに再婚者と会ってみたところ「驚くほど人間力が高い」と気づくケースも。

 婚活市場で生き残るには、「現実を見る目」と、「相手を思いやる心」が不可欠。植草氏が見てきた「こじらせ相談者」たちは、その両方を欠いていた……。【記事後編】では、婚歴がある中高年が成功するための具体的なアドバイスをお届けする。

取材・文/木原みぎわ

植草美幸(うえくさ・みゆき)
結婚相談所「マリーミー」代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピーを創業し、2009年に結婚相談所「マリーミー」を立ち上げる。真摯かつ具体的なアドバイスで、多数の男女を成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオにも多数出演。著書に『結局、女は「あざとい」が勝ち! 仕事もお金も恋愛も結婚も、すべてを勝ち取る最強ルール50』『ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス』『結婚の技術』など多数。

デイリー新潮編集部