22日付の「フランス・フットボール」誌(毎週火曜、金曜発売)が2006年の各賞受賞者を発表した。今年の「新人賞」には、リヨンのフォワード、カリム・ベンゼマが選ばれた。

 同誌の歴代新人賞受賞者を見ると、カントナ(87年)、デシャン(89年)、ジダン(93年)、ビエラ(95年)、アンリ(96年)、トレゼゲ(97年)、アネルカ(98年)、ギャラス(99年)、シセ(01年)、リベリ(94年)とそうそうたる顔ぶれ。

 ここに名を連ねた感想を求められたベンゼマは、「ビッグプレーヤーばかり」と照れたという。自分と似ている選手をひとり挙げるとしたら「アネルカ」。ゴールに対する意欲が強く、ゲームに積極的に参加する姿勢に共感をおぼえると語る。

 アネルカとほぼ同じ体格の1メートル83センチ、74キロ。今月19日に19歳になったばかりだ。2005年1月の対メッス戦でリーグ・アンにデビューした。昨シーズンは13試合に出場。今年に入ってから出番が増えた。チャンピオンズリーグでも1得点あげている。今シーズンは、攻撃陣に故障者が多いこともあって、はやくも昨季に並ぶ13試合(うち先発
6試合)に出場。4ゴールを決めている。チャンピオンズリーグでは2試合で2得点。
 
 ベンゼマ自身もケガで1カ月以上にわたり戦列を離れていた。初代表の招集がかかったギリシャ戦(親善試合)直前の負傷だった。ちなみにこのあと両親の祖国であるアルジェリアからも代表入りを要請されたが断っている。

 両親の出身地が同じこともあって、ジダンと比較されることの多いベンゼマだが、憧れる選手はロナウド(レアル・マドリー)。しかしリヨンのウリエ監督からはオーウェン(リバプール)を参考にしろと言われているらしい。ゴールを背にしてボールを受けることの多かったプレースタイルから、スペースへ走り込むことも身につけた。

 すでにトレーニングを再開しており、年明けからは万全の体調で臨む。2月にはアルゼンチン戦(親善試合、7日)での代表デビューに期待がかかっている。