リーグ・アン前半戦の日程が23日に終了した(11月29日に治安上の理由で延期になったパリ・サンジェルマン-トゥールーズ戦のみ未消化。1月17日に予定)。これまで下位に低迷していた名門2クラブが、「復活」を予感させる好試合で今年の最後を締めくくった。

 今シーズンも6連覇をめざす王者リヨンが序盤から快進撃。前半残り1試合の時点で16勝1敗1引き分けと圧倒的な強さを見せつけ、誰にも止められない破竹の勢いを続けている。シーズン初黒星を喫した第12節のレンヌ戦のあとも、崩れることなく6連勝。しかし前半戦の最終試合で、モナコと0−0で引き分けた。

 10月に3連敗を喫し最下位にまで落ちたモナコ。しかしその直前に就任したバニド新監督のもとで徐々に態勢を立て直したチームは、11月以来3勝1敗3引き分けと好調に転じている。23日の試合では、1試合平均2点以上の得点力を誇るリヨンの攻撃陣に対し、ゴールキーパーのローマ(イタリア)を中心に見事に守り抜いた。アウェーで首位リヨンから勝ち点をもぎとったことは勝利に匹敵する。順位は前節から1つ下げて15位となったものの、後半戦の盛り返しに期待がかかる。

「復活」を予感させるもうひとつの名門はナント。23日のトゥールーズ戦で4−0と圧勝した。ナントの今シーズンの得点はそれまで12点とリーグ最少だった。1試合で前半戦の総得点の4分の1を叩きだした“大変身”に、まだ出場していないバルテズ(初試合は年明け1月6日のフランス杯の見通し、と報じられている)加入の「効果」が早くも出た、とまで言われている。

 考えてみれば、リヨンが5連覇の口火を切る前の2シーズンを制したのは、ナント(2000−2001)とモナコ(1999−2000)だった。この2チームに加えて、同じく前半最終戦を白星で飾ったマルセイユとボルドーが調子を上げてくれば、前半戦のようにリヨンが安々と独走する展開にはならないかも知れない。