バルセロナのレオ・メッシにとって、2006年はケガに泣いた年と言ってもいいだろう。3月7日に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦、チェルシー戦で右足の筋肉を断裂し、この負傷からの復帰を焦るあまり、かえって再発を引き起こし、チャンピオンズリーグ決勝という大舞台に立つことはできす、そして、11月12日のリーガ、サラゴサ戦では左足の第5中足骨を骨折。全治3ヶ月間と診断され、現在も戦列離脱中だ。

クリスマス休暇を母国で過ごすため、アルゼンチンに向かったメッシは、2006年を「うれしいことも、悲しいこともたくさんあった。うれしかったことは、バルサでたくさんのタイトルを獲得したこと。逆に悲しかったことは、2度の大ケガで長いこと試合から遠ざかったことだね」と振り返る。

バルサの始動は1月3日からとなっているが、メッシは2月1日までアルゼンチンに留まり、プレッシャーのない環境でリハビリを行う予定となっている。あと1週間ほどで松葉杖生活から解放され、ようやく松葉杖なしで歩けるようになる。1月3日にアルゼンチンにやってくるバルサのトレーナーと共にリハビリに励み、2月10日には医師からのゴーサインを取り付け、チーム練習への復帰を目指す。

「一刻も早くこのケガを治し、プレーしたい。ケガはもう懲り懲りだよ。2007年はケガのない1年にしたい。今シーズンもすでにケガをしてしまってピッチから離れているしね」。

プレーできない状態はメッシにとって何よりのフラストレーションであるようだ。プレーへの渇望をそう言い表している。それでも、2月頭まで家族と共に過ごせることは大きな喜びであり、それが励みになるとも。

「ピッチの外から試合を見るなんて最悪だよ。何にもできないんだからね。ジムでトレーニングして家に帰る。そんな生活は僕にとってきついよ。まあ、それにも慣れなきゃいけないんだけれどね。‘プレステ’にも飽きちゃったよ」。

早くプレーしたい!メッシの言葉の端々からそれがうかがえる。とはいえ焦りは禁物だ。それはメッシにも分かっているはず。ケガを克服し、精神的にも一回り成長した2007年のメッシに期待したい。