1月の移籍マーケット解禁を控え、プレミアリーグのビッグクラブが17歳の超新星に熱視線を送っている。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、トッテナムの3クラブが獲得に動いているのが、フットボールリーグ・チャンピオンシップ(実質2部)のサウサンプトンで左サイドバックを努めるガレス・ベールだ。

 史上最年少の16歳でウェールズ代表デビューを飾っているベールの売りは、正確無比な左足。FKの精度はデイビッド・ベッカムと比較されるほどで、DFながら今シーズンここまで5得点をマークしている。

 プレミアリーグで首位を走るマンUは、ベールの獲得に700万ポンド(約16億円)を準備していると言われており、左サイドバックの補強を望むトッテナムのマルティン・ヨル監督は、600万ポンド(約14億円)で獲得に乗り出したようだ。昨シーズン、同じサウサンプトンからFWセオ・ウォルコットを獲得したアーセナルのアーセン・ベンゲル監督も、ベールに興味を示しているようだが、「現時点では、彼のことは知っているとしか言えない」と話すにとどめている。

 ただし、チャンピオンシップで現在5位のサウサンプトンは、プレミアリーグ昇格も狙える位置にいるだけに、1月の移籍については阻止する可能性も高い。監督のジョージ・バリーも、「ガレスを永遠に引きとめられると思うほど、私もうぶではない。才能のある選手がトップを目指すのは当然。我々としては、出来るだけ長くガレスを引きとめられるように、昇格を勝ち取るまでだ」と語っている。潜在能力ではアーセナルのウォルコットを越えるとも言われるベール。1月の移籍マーケットでは、17歳の超新星の動向から目が離せない。