レクレアティーボ戦での3失点のうち2失点でとんでもないミスを犯し、この敗北の責任を一気に負わされたレアル・マドリーのDFファビオ・カンナバーロは、その夜R・マドリーファンから初めてのブーイングを浴びた。

2006年のバロンドール、FIFA年間最優秀選手の2冠に輝き、最高のシーズンを締めくくるはずが、最後の最後での大失態を演じたカンナバーロは、ファンの怒りの抗議を真摯に受け止め、チームの、そして彼自身の最悪のプレーについてファンに許しを求めた。

「ファンというものは常にチームの勝利を望むもの。なのに、僕らはひどいプレーをし、負けてしまった。あのような試合をしてしまってファンのみんなには謝りたい」。

言い訳するにも、しようがないような試合内容だったと振り返るカンナバーロ。「チームのモチベーションにも、リーガの順位へも悪い結果を招いてしまった。たとえアウェイで勝っても、ホームでひどい試合をして、勝てないようでは意味がない。引き分けに持ち込むのすら不可能だった試合だ。チーム全員が良いプレーをしなければ、勝つことはできない。2007年には変わっているよう期待するしかない」と自戒を込めた。

自分たちのふがいなさをはっきり認めた上で、「レクレアティーボは、ピッチに立った時から僕らとどう戦い、どう抑えるべきか完璧に把握していた」との見解を示し、レクレアティーボの戦いぶりを称賛し、試合後のカペッロ監督の怒りのコメントについても「監督がああゆうのも、怒るのも無理はない」とコメントを残している。

22日(金)に行われるアトレティコ・マドリーとの第2回ヘスス・ヒル記念試合後に、12月30日までクリスマス休暇に入るR・マドリー。バロンドール、FIFA年間最優秀選手の名に恥じぬパフォーマンスをと、カンナバーロは静かなる闘志を燃やしていることは確かだ。同じ過ちをもう繰り返せないことは彼自身が一番分かっているだろう。