AZアルクマールのファン・ハール監督がオランダ代表ファン・バステン監督に噛み付いた。ファン・ハール監督は、代表のシステムや招集メンバーを公然と批判。これに対しファン・バステン代表監督は不快感を示し、逆にファン・ハール監督に痛烈な言葉で逆襲パンチをお見舞いしている。

先週、ファン・ハール監督がオランダ代表について批判したことに端を発する。

「代表のシステムはファン・バステンが招集する選手たちにはベストとは言えない。このプレースタイルではオランダは機能しない。招集された選手たちに受け入れられていないからだ」。

オランダリーグではPSVやアヤックスといったクラブと上位争いを演じているとはいえ、現状に満足していないのだろうか?ファン・バステン監督の仕事に余計な首を突っ込んだファン・ハール監督。

沈黙を守ってきたファン・バステン監督も満を持してこれに答えた。しかも、ファン・ハール監督を打ち砕くような鋭い言葉で。

「これまでも3度ほど彼の批判は聞いているし、もう十分だ。ファン・ハールは、ライカールトやアドフォカートの時のように私に対して批判をしている。誰かこの監督に思い出させてやる必要があるだろう。彼がこの20年で最悪のオランダ代表監督だってことをね。少なくとも我々はオランダをワールドカップ本大会に導いている。ファン・ハールに文句を言われる筋合いはない」。

ファン・ハール監督の批判に不快感を示すのはファン・バステン監督だけではない。PSVのクーマン監督も「ファン・バステンの言っていることは分かる。長いことファン・ハールにはうんざりしている・・・」と、そしてバルサのライカールト監督も「ファン・ハールの発言はみっともないと思う。自分のチームに注力を注いでばいいんだ。さらにチームの監督にでもなりたいのだろうか?理解に苦しむ。彼は2002年のワールドカップにオランダを導けなかった監督だったはずだ」と追い打ちをかけるようなコメントを残している。

反目し合うファン・ハール監督とオランダのエリート監督と呼ばれる監督らの間には、深くて長い川が流れているようだ。