アメリカでF-35Bの運用試験やります。

艦上運用試験の期間は約1か月半

 海上自衛隊最大の護衛艦「かが」は2024年9月17日、母港である広島県呉市の海上自衛隊呉基地を出港しました。これから、「かが」はアメリカのカリフォルニア州へと向かい、そこでF-35B戦闘機の艦上運用試験を実施する予定です。


第1回特別改装工事を終え、海上公試中の護衛艦「かが」(画像:海上自衛隊)。

「かが」は、ヘリコプターを複数同時運用することが可能な、いずも型護衛艦の2番艦として2017(平成29)年に就役。基準排水量は1万9500トン、全長は248mにおよび、海上自衛隊では最大の戦闘艦艇です。
 
「かが」は、太平洋側での防空任務に従事する航空自衛隊を支援するため、短距離陸・垂直着陸が可能なF-35Bの艦上運用を可能とする「特別改造工事」が実施されてきました。その第1回工事が2024年3月29日に完了し、今後は晴れてF-35Bも運用できる軽空母となる予定です。

 F-35Bの艦上運用試験は、10月5日(土)から11月18日(月)まで、アメリカ海軍の支援を受けて実施予定。F-35Bの短距離発艦や垂直着陸、艦上運用について試験を行うとしています。今回の試験は「令和6年度インド太平洋方面派遣」(IPD24)の一環です。
 
 なお、1番艦「いずも」は、2021年10月にアメリカ海兵隊の支援を受け、F-35Bの発着艦検証作業を行っています。
 
 いずも型が搭載するF-35B戦闘機は、2024年度予算に7機の取得費が盛り込まれており、今年度内に新田原基地に「臨時F-35B飛行隊(仮称)」が新設される予定。来年度予算の概算要求では、3機の取得費が計上されました。