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先日SNSで、「紙幣をうっかりシュレッダーにかけてしまった」という投稿が話題になりました。こうしたケースは意外と珍しくなく、特に多いのが「紙幣入りの封筒をシュレッダーにかけてしまう」というものです。バラバラになった紙幣は当然使うことができなくなりますが、その場合どう対処すればいいのでしょうか?

【写真】コラム:交換を依頼するときのポイントは?

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状態によっては交換してもらえる!

日本の紙幣は、長期間の使用に耐えられるよう、とても丈夫に作られています。

しかし、そうは言ってもやはり紙です。強い力が加われば破けますし、それこそシュレッダーにかけてしまえば容易に粉々になります。

そして、あまりにも激しく損傷した紙幣はレジやATMに通らなくなり、紙幣として使うことが難しくなってしまうのです。

ただ、このような紙幣は日本銀行に持ち込むことで対応してもらえます。日本銀行では「汚染、損傷その他の理由により使用することが困難となった銀行券」の鑑定を行っていて、紙幣の状態によっては新しいものに交換してもらうことが可能です。

例えば破れたりバラバラになったりした紙幣の場合、残っている面積が「3分の2以上」なら全額、「5分の2以上、3分の2未満」なら半額、引き換えてもらうことができます。

実際にSNSで話題となった、紙幣をシュレッダーにかけてしまった人のケースでも、バラバラになった紙片を拾い集めて日本銀行に持ち込み、無事同じ額面の紙幣に交換してもらえたようです。

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災害時こそ注意を!

とはいえ日常生活で、使用できなくなるほど紙幣を損傷させてしまうことはそれほど多くないでしょう。むしろ注意しておくべきは災害時です。

火災や土砂災害、浸水被害などによって紙幣が燃えたり、汚れたりしてしまうケースはたびたび起こります。

こうした場合、本物の紙幣である証拠が残っていれば少額でも戻ってくる可能性があるので、知識として覚えておくとよいでしょう。

なお、損傷したお金を引き換える際は、事前に電話やメールなどで予約しておくとスムーズです。

また、汚れや損傷の程度によっては鑑定に日数を要する場合があるため、ご注意ください。

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