エアバスとかも似た形のものを開発していますが…。

実はいいことづくめ?

 アメリカのスタートアップ企業「JetZero」に、アラスカ航空が出資します。JetZeroでは現在、翼と胴体が一体化し、まるでエイのような形状をもつユニークな「混合翼」の形態を採用した飛行機の開発を進めています。同社が「革新的」と話す設計のメリットは、どのようなものなのでしょうか。


アラスカ航空の塗装をまとった「JetZero」の混合翼機(画像:JetZero)。

 JetZeroによると、混合翼設計の採用で“胴体も翼の役割を担う”ことができるために空気抵抗を大幅に削減。これにより小さいエンジンでも飛行が可能になり、その結果、燃料消費量と排出量を現行の一般的な旅客機と比較して、半分に削減することができるとしています。

 胴体も現代の旅客機のような筒型ではないことから、客室の面積を広げることができ、乗員・乗客の居住性もアップするほか、手荷物の収納スペースも大型化するとのこと。また、客室内の通路を増やせることなどから、ターンアラウンドタイム(到着から折り返し便出発までの時間)も削減できるとしています。

 また、この機はエンジンの設置場所もユニークでで、胴体最後部の上にエンジンを載せるような形状となっています。先述のとおりエンジンそのものも小型化できることに加え、この設計の採用で騒音がかなり低減できるとしています。

 JetZeroに出資した航空会社はアラスカ航空が最初とのことです。またアラスカ航空の今回の投資の内容には、将来的にアラスカ航空がJetZero機を発注するオプションも含まれたものといいます。