三菱食品 基幹システム刷新プロジェクト始動 データ活用とAIで卸機能強化へ
三菱食品は、基幹システム(MILAI)のフルクラウド化を皮切りに、MILAI刷新プロジェクトを開始した。投資額は約100億円。
メーンフレーム(大型コンピュータ)の旧基幹システムからオープン系システムに移行して約8年が経過したが、食品流通業界が抱えるレガシーシステムの課題、急速な技術革新など変化するビジネス環境への迅速な対応が重要となっている。
このような中、同社では経営計画「MS Vision2030」で掲げる「データ活用基盤の強化とAI技術の徹底活用」の実現を目指し、2030年までの基幹システム刷新プロジェクトのロードマップを策定した。
同プロジェクトでは、先端デジタル技術と最新アーキテクチャ(設計思想)を採用し、クラウドサービスのメリットを徹底活用した基幹システムに刷新する。AIやAutoML(自動機械学習)を融合させ、あらゆる業務の効率化と高度化を図り、卸機能全般の強化を目指す。
さらに昨年度、先行構築したクラウドデータ活用基盤と連携し、すべての内部データと外部データ(気象・人流情報など)を統合・加工・分析することで全社の迅速な意思決定や業務プロセスの自動化を加速的に推進する。また、企業間の壁を越えたデータ利活用のエコシステムを構築し新たな価値創造を目指す。
同社は、「食のビジネスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する」というパーパスを実現するため、基幹システムやデータ活用基盤のモダナイズ(近代化)を強力に推進する。