SOMPOホールディングス株主総会を案内する看板=24日午前、東京都新宿区

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 大手損害保険グループ3社は24日、東京都内で株主総会を開いた。

 損保業界では、中古車販売の旧ビッグモーター(BM)による保険金不正請求問題や企業向け保険料の事前調整問題など不祥事が続発。各社の経営陣は謝罪と再発防止策の説明に追われたが、株主からは「本気なのか疑問」といった厳しい批判の声が上がった。

 BM問題で経営トップが引責辞任したSOMPOホールディングスでは、奥村幹夫社長が株主に一連の問題について陳謝。総会では取締役13人の選任など全2議案が可決されたが、出席した株主からは「本気で企業風土を変える気があるのか疑問」「実効性ある再発防止策なのか不安だ」など、経営陣の姿勢に懐疑的な声が聞かれた。

 MS&ADインシュアランスグループホールディングスと東京海上ホールディングスも総会を開催。MS&ADと傘下の三井住友海上火災保険の社長を務める船曳真一郎氏は保険料調整問題について「真摯(しんし)に反省する」と陳謝し、リスク管理体制の強化など再発防止への決意を訴えた。これに対し「名ばかりの再発防止策。問題が解決するとは思えない」と指摘する株主もいた。