ミセス 新曲MVが”差別的”と炎上→コカ・コーラのCM動画も非公開に
6月12日に配信リリースされた最新曲「コロンブス」のMVが、“差別的”だとして公開停止されたロックバンド・Mrs. GREEN APPLE。
同曲は大手飲料メーカー「コカ・コーラ」のサマーキャンペーン「Coke STUDIO」のために書き下ろされたが、同曲を起用するCM動画が13日18時までに削除された。なおミセスにとって、同社とのコラボは昨年のサマーキャンペーンに続いて2年目となる。
MVはVo/Gtの大森元貴(27)が歴史上の人物のコロンブスを、Gtの若井滉斗(27)がナポレオンに。そしてKeyの藤澤涼架(31)がベートーヴェンに扮し、たどり着いた小島で“先住民”のサルと音楽を通じて交流するストーリーを描いたもの。
しかしサルに人力車を引かせたり、メンバーがピアノや乗馬、天文学をサルに教えたりする描写に、「差別的だ」と批判の声が続出していた。
本誌は13日正午すぎに、ミセスが所属するレコード会社「ユニバーサル ミュージック」の邦楽レーベル「EMI Records」と、日本コカ・コーラ株式会社に取材を申し込んだ。
しかし両社とも回答はなく、13日14時すぎにMVは公開停止。バンドの公式サイトでは、《本映像はMrs. GREEN APPLEの所属レーベルであるEMI Recordsと所属事務所Project-MGA で制作いたしましたが、歴史や文化的な背景への理解に欠ける表現が含まれていたため、公開を停止することといたしました》との声明が発表された。
そうしたなか同日18時までに、コカ・コーラ公式サイトの製品情報ページで公開されていたCM動画が非公開に。
さらにトップ画像となっていたミセスのメンバーが写った画像も、すでに変更されている。
なおグッズ応募のページでは、まだミセスの画像は残ったまま。だが同社からは、CM動画を非公開とした理由などは発表されていない(13日19時現在)
「TVCM『魔法のはじまり』篇 15秒」と題する本CMは、今月3日からテレビでの放映が始まったばかり。楽曲は「コロンブス」が用いられているが、メンバーが商品をアピールする内容になっており、衣装もMVとは異なる。
いっぽうこの間に、メンバーの大森は公式サイトを通じてMVの制作過程や意図について釈明文を発表。
当初、「年代別の歴史上の人物」「類人猿」「ホームパーティー」「楽しげなMV」をキーワードに構想したといい、《類人猿が登場することに関しては、差別的な表現に見えてしまう恐れがあるという懸念を当初から感じておりましたが、類人猿を人に見立てたなどの意図は全く無く、ただただ年代の異なる生命がホームパーティーをするというイメージをしておりました》と説明した。
また、《決して差別的な内容にしたい、悲惨な歴史を肯定するものにしたいという意図はありませんでした》とした上で、《ある事象を、歴史を彷彿とさせてしまうMVであったというご指摘を真摯に受け止め猛省しております》と謝罪している。
※6月14日10時追記
14日深夜0時30分頃、日本コカ・コーラ広報部より文書にて以下の回答があった。
「弊社では、事前にミュージックビデオの内容に関しては把握をしておりません。
コカ・コーラ社はいかなる差別も容認しておりません。今回の事態を遺憾に受け止めております。これは、我々が大切にしている価値とは異なるものです。
本楽曲を使用したすべての広告素材の放映を停止させていただきました」