日銀マイナス金利政策解除で企業の借入金利上昇 藤井氏「これで経済が停滞するんだから確実に」
4月4日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、日銀のマイナス金利政策解除に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「政策決定会合の参加者はほぼ金融関係者」
企業向け貸し出しの現場で「金利ある世界」がじわり広がってきた。貸出約定平均金利(ストックベース、総合)は2月時点で0.787%と2カ月連続で緩やかに上昇。日銀が3月にマイナス金利政策を解除したことで足元ではさらに上昇しているとみられる。これまで金利の引き下げを競ってきた金融機関も引き上げ交渉に備えて動き始めた。
財務省の法人企業統計調査によると、2023年10~12月期の全産業・全規模の平均借入金利は1.2%と、2四半期連続で0.1%上昇した。
東京商工リサーチが2月に約5000社を対象に実施した調査によると、借入金利が23年1月と比べて上昇したと回答した企業は16%にのぼった。金融機関から今後の金利引き上げについて言及されたと答えた企業は26%だった。
寺島アナ「藤井さん、このあたりはどうご覧になられますか?」
藤井氏「今回、日銀の政策決定(事実上の利上げ、マイナス金利の解除)がなされたわけですけど、これはほとんど影響ないよという言説もあったんですが、こうやって上がってきてるわけですよね。上がってきたらどうなるかっていうと、銀行は儲かってるわけですよね。だから銀行は嬉しいんですよ。もちろん借りてるほうは利払いが増えて嫌なわけですよ。借りてるほうと貸してる銀行との富の配分で銀行側が有利になったということなんですよね。で、今回の政策決定会合をするときの6人かな? 総裁・副総裁以外が。そのうちの4人が金融関係者なんですよね」
寺島アナ「はぁ~!」
藤井氏「利益相反やないかと。自分のところ儲けたいから金利上げたんちゃうんか?って見えてるんです」
寺島アナ「総裁・副総裁の3人引くと、6人。そのうちの4人が金融関係者……」
藤井氏「何が日銀の公正中立だと。バレバレなんですよ。腹立つ話でっせ? みんな気づいてるのかな? で、これで経済が停滞するんだから、確実に」