第2試合で倪夏蓮と対戦し、ガッツポーズする張本美和

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世界卓球

 卓球世界選手権(団体戦)が16日に韓国・釜山で開幕し、グループリーグ女子第1戦で日本がルクセンブルクに3-0で完勝した。第2試合では世界ランク16位の15歳・張本美和が、60歳ながら同46位の倪夏蓮(ニー・シャーリエン)に3-0のストレート勝ち。45歳差対決を繰り広げた2人に対し、最強・中国のメディアも「勝利を目指して力いっぱい戦うその姿勢は称賛に値する」と注目した。

 まだ中学生の張本が、日本でいう「還暦」のレジェンドと対戦した。第1ゲーム(G)は場内施設の不具合で試合が中断されるハプニングもありながら、張本が12-10で先取。第2Gは積極的な攻めで11-3と圧倒した。第3Gは接戦になったが、最後はバックハンドで11-8。世界卓球デビュー戦の15歳が、45歳差対決でストレート勝ちを収めた。

 倪夏蓮は中国出身ということもあり、中国メディア「捜狐体育」は「世界卓球で注目すべき対決があった」と2人に脚光を浴びせた。張本が完勝したと伝えつつ「試合中、困難にも遭遇した」と指摘。「45歳の年齢差がありながら、張本も倪夏蓮も勝利を目指して力いっぱい戦うその姿勢は称賛に値する」と両者を称えている。

「技術的な先進性や体力を見ると張本が絶対的に優位にあるものの、倪夏蓮の特殊な打法は若い選手にとっては適応が難しい。今回も張本が必ず勝てるとは限らない試合だった」

 試合については「開始当初、張本はやはり倪夏蓮の打球に明らかに適応できず、瞬く間にリードを許したが、タイムをとった後は激しい競り合いを繰り広げた。最終的に張本が非常に質の高い両面ループドライブで攻撃に成功し、12-10で第1ゲームをなんとか奪取した」と試合を振り返った。

 第2Gは「張本が完全に主導権を握って倪夏蓮を封じ、大先輩に3ポイント与えただけで見事な戦いを繰り広げた」と称賛した。日本は第1試合で早田ひなが、第3試合で平野美宇がそれぞれストレート勝ち。17日のグループリーグ第2戦ではイランと対戦するが、15歳の躍動はチームに追い風をもたらしそうだ。

(THE ANSWER編集部)