KRY山口放送

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地球に優しい脱炭素社会の実現への一歩です。

総合化学メーカー・トクヤマが柳井市で建設を進めていたCO2を排出しないクリーンエネルギーの水素を電気分解で作る装置の開発拠点が完成しきょう、竣工式が行われました。

竣工式にはトクヤマの横田浩社長や井原健太郎柳井市長らが出席し施設の完成を祝いました。

柳井市にあるトクヤマの先進技術事業化センターに新たに建設されたのはアルカリ水溶液を電気分解して水素と酸素を発生させる装置=アルカリ水電解槽を製造する工場です。

面積は5400平方メートル、総事業費はおよそ15億円で、従業員は40人でこのうち17人が新規雇用です。

水素は燃やしてもCO2を排出しないためクリーンエネルギーとして世界中から注目されています。

この装置は世界最高レベルの低消費電力性能を実現していてプラチナといった貴金属を多く使用しないため低コストで水素の製造が可能となっています。

国の内外での販売を計画していますが原材料の高騰や水素の市場価値が低下しているため、すぐに商品化せず研究を進めていきさらなる効率化を図っていくということです。

(トクヤマ 横田社長)
「水素の製造水電解装置というのは技術的に完璧に固まったものでない我々がこの施設を使いながら新しい技術をできるだけ早く確立してクリーン社会の構築に貢献したい」

(井原健太郎柳井市長)
「数年前には考えられなかったような事業展開がトクヤマ中心に柳井市南浜で起きていますからまちづくりを人口減少の課題を含めて解決していく上でその中心として大いに連携していきたい」

また、工場内には塩水を電気分解し水素や苛性ソーダなどをつくる装置の製造も進められることになっています。