15日午前の債券市場で、先物中心限月9月限は反発。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が会見で、次回7月会合の利上げ方針は未定としたことが買い手掛かりとなった。

 FRBは14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で11会合ぶりに利上げを見送った半面、FRBメンバーの23年末の政策金利見通し(ドットチャート)の予想中央値が5.6%(前回3月時点の予想は5.1%)に引き上げられ、年内に2回の0.25%の利上げが示唆された。ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「7月の決定はすべてのデータや状況の変化を見て下す」と述べ、これを受けて米長期金利が低下したことが国内債に買いを誘った。なお、きょうは「残存期間1年超3年以下」「同5年超10年以下」「同10年超25年以下」「同25年超」を対象とした国債買いオペが実施される。

 午前11時の先物9月限の終値は、前日比4銭高の148円16銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、前日と同じ0.425%で推移している。

出所:MINKABU PRESS