親に甘えられず育った人の5つのサイン 心の回復のために必要なことは
家庭の中に愛情がないと、子供の心に問題が起きてしまうという。特に親に甘えることができず、自分の気持ちを抑え込んだまま大人になってしまった人には特徴があると「生活に役立つメンタルヘルス」チャンネルの動画は指摘する。今回は、その動画から親に甘えられず育った人の特徴を解説する。


この記事はYouTube配信「親に甘えられず育った人の5つのサイン【アダルトチルドレン】」から、ライブドア社の自動書き起こしツールによって生成されています。

子供が気持ちを抑え込みながら育つ弊害


皆さんこんにちは。生活に役立つメンタルヘルスチャンネルです。

家庭の目的の一つは、子供を育て、社会に送り出すことです。父子家庭、母子家庭、祖父母に子供が育てられる家庭など、家庭の形は様々ですが、その中心に純粋な愛情があり、子供が大切にされるならば、大きな問題は起きません。

しかし、両親が揃っていて経済的に恵まれていても、家庭の中心に愛情がなければ、子供の心に問題が起きてしまいます。特に、子供が親に甘えることができず、いつも親に気を使い、自分の気持ちを抑え込みながら育つと、どうなるでしょうか。



1970年代のアメリカでは、アルコール依存症の家庭の調査を通して、このことの研究が行われました。親が酒を飲んで、いつ暴れ出すかわからない家庭で、毎日をビクビクしながら育った子供たちが、どのような大人になったかという調査です。

調査の結果、子供が親に気を使いすぎて気持ちを抑え込みながら育つと、大人になっても感情を表現することが苦手で、様々な心の障害によって生きづらさを感じることがわかりました。中には、親と同じアルコール依存症になったり、鬱病などの心の病気になりやすいこともわかりました。こうした人たちは、アダルトチルドレンと呼ばれました。

アダルト・チルドレン・オブ・アルコホーリクスの略で、日本語では、「アルコール依存症の親の家庭に育った人」の意味です。

アダルトチルドレンは、アルコール依存の家庭だけではありません。親にケアが必要な病気がある場合もそうで、子供は親の介護に追われる毎日を送ります。これを、ヤングケアラーと言って、子供の成長よりも親の病気のことが優先されてしまいます。

また、厳しすぎる家庭で、子育ての中心が愛情よりもしつけとなっている家庭もそうでしょう。最近話題の宗教二世の問題も、親が子供よりも宗教を優先してしまうということで、アダルトチルドレンと呼べるのかと思います。



それでは、子供の頃に親に甘えられず、子供として過ごすことができなかった人は、大人になってからどのような生きづらさを感じるのでしょうか。

今回は、アダルトチルドレンの5つの特徴を紹介しましょう。

1.感情を表すのが苦手




子供の頃から気持ちを抑え込むのが当たり前なので、大人になってもこの習慣は変わりません。これを言ったら嫌われるだろうと、気持ちを伝える前に頭の中でぐるぐる考えてしまい、言いたいときに言うチャンスを逃してしまいます。

一見、平和主義の良い人に見えますが、実際は主張しなくてはならない場面でも逃げてしまっているのです。泣きたいような場面でも泣けないという人もいます。しかし、無限に感情を抑え込むことはできません。限界になって爆発し、怒りに転じてしまうことがあります。突然仕事をやめたり、絶交をしたり、自分からプツンと縁を切ってしまいます。

2.人を頼れない


親を信頼できないで育ったため、大人になっても人を信頼することができません。そのために、困った時でも人を頼ったり助けを求めることが苦手です。相談すれば簡単に解決することも、自分だけで抱え込んで何とかしようとします。傍から見れば責任感の強い頑張り屋ですが、実際は人を頼ることが苦手なのです。



3.人に何かをしてあげないと気が済まない


親に甘える経験をしていないと、大人になっても人に甘えられません。また、家庭がおかしくならないように、自分が犠牲になってコントロールしてきたので、大人になってからの人間関係も同じように、無意識のうちに相手の世話をやいて主導権を握ろうとします。何かをしてあげる立場にいないと居心地が悪いのです。

役に立てないと生きる価値を感じないという人もいます。人のために犠牲的に尽くす人と思われるかもしれませんが、悪い言い方をすると相手に良くしてあげることで支配しようとする傾向があるのです。思いやりが動機ではないので、見返りがないと相手を恨んだり、縁を切ろうとします。

このように甘えることができず、相手の世話をやきすぎる癖もあるので、自然な友人関係が作れません。

4.孤独感がある


人との信頼関係を作れないので、いつまでも寂しさが続きます。心にぽっかり穴が開いているような状態です。新しく家族ができても本音を言えないために孤独を感じ続けてしまう人もいます。

生きがいになる仕事や趣味に出会えればいいのですが、人間関係で孤独を解消することが苦手なので、飲酒、過食、買い物への依存などで孤独を紛らわして問題になることもあるでしょう。

5.自分を責める


自分の希望を主張したことで親をひどく怒らせてしまう経験をしているので、家や親に何か問題があると自分が原因であると感じます。それが習慣になって、大人になっても自分を責める傾向が続きます。身近なところで問題が起きると自分が悪いと感じてしまい、自分は迷惑をかける存在だからいない方が良いと考える人もいるのです。

アダルトチルドレンは生きていてもいいんだという自己肯定感を持てない人が多いのです。アダルトチルドレンの生きづらさはいつまでも改善されないのでしょうか?



決してそのようなことはありません。健康的な心を持った人と交流していくうちに本来の心のあり方や人間関係を自然に学び直すことができます。

いくつになっても心は変化し成長する


心には自然に修復する力が備わっていますので、いくつになっても心は変化し成長することができます。ただし心の回復を促すためには我慢をしなくても良い安心できる生活が必要です。また心理カウンセリングを利用するのも良いかもしれません。

アダルトチルドレンは病気ではありません。しかし、うつ病、パニック症、介理性障害、接触障害、依存症などの心の病気になりやすいと言われています。こうなると病院に定期的に通う習慣ができてくるのですが、病院とつながる体験はアダルトチルドレンを改善させていく上でプラスになるものです。

心の病気の治療を通して医療機関に自分を委ねる体験や、優しく接してくれる医療関係者との交流から心の偏りも少しずつ修正されます。病気になることは決して悪いことばかりではないのです。