空の旅も快適にするノイキャン性能に注目! ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless 3」は高音質なだけじゃない
コロナ禍でリモートワークに欠かせないアイテムとしてノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスイヤホンを購入した方も多くいると思う。状況が少しずつ落ちついてきた今、イヤホンが活躍する場面は日常の外出や旅行を楽しむ時間にも広がっている。ならばクオリティにもこだわって良質なイヤホンを手に入れたい。今回はいま注目すべき左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンから、プレミアムクラスのサウンドとノイズキャンセリング機能を実現したゼンハイザーの話題のモデル「MOMENTUM True Wireless 3(以下、MOMENTUM TW3)」を紹介しよう。
ゼンハイザーのMOMENTUM(モメンタム)は、2012年に最初のモデルが発売されたプレミアムヘッドホン・イヤホンの人気シリーズだ。左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは本機が3代目。2018年発売のMOMENTUM True Wirelessから絶えず進化を続けている。
最新モデルのMOMENTUM True Wireless 3(以下:MOMENTUM TW3)は、先代のモデルから本体のサイズダウンを大胆に図り、装着感を高めている。耳に心地よくフィットするデザインも秀逸だ。
アクティブノイズキャンセリング機能はイヤホンの内側・外側に向けたマイクで周囲の音をピックアップして、独自のアルゴリズムによりノイズ成分だけを抽出して消去するハイブリッド方式をシリーズのイヤホンとして初めて搭載した。外音取り込みモードとの切り替えにも対応しており、イヤホンで音楽を再生しながら周囲の環境音がクリアに聞こえてくる。
音楽再生はBluetoothオーディオによるワイヤレス再生の技術が進化した。クアルコムのaptX Adaptiveという伝送技術の最新バージョンに対応したことで、最大96kHz/24bitのハイレゾ再生が楽しめる。最近はハイレゾ音質の音楽配信サービスをAmazon MusicやApple Musicが提供していることから、スマホでハイレゾを聴ける環境が整ってきた。MOMENTUM TW3に、同じaptX Adaptiveの最新バージョンに対応するプレーヤー機器が必要になるが、こちらはソニーのXperia 1 IVやシャープのAQUOS R7など、今夏の新しいスマホが出揃いつつある。
ここからはMOMENTUM TW3の実機レポートを報告しよう。筆者も久しぶりに飛行機に乗る機会を得たので、空の旅で本機のノイズキャンセリング機能の効果も試すことができた。
まずは装着感やポータビリティから。イヤホン本体は先代のモデルから約16%の小型化を果たした。シリコン製のイヤーピースに加えて、外耳のくぼみにフィットするイヤーフィンを各種サイズから選んで、着け心地をカスタマイズできる。体を動かす場面でワイヤレスイヤホンを使う方も多くいると思うが、イヤーフィンの安定感が抜群に良いので、筆者は耳からイヤホンが落ちそうになることがなかった。本体はIPX4等級の防滴仕様だ。
イヤホン本体だけでなく、充電ケースも手のひらサイズでコンパクトなのがうれしい。普段の通勤、あるいは飛行機による出張など外出時に持ち歩く荷物は量・サイズともになるべくコンパクトにしたいものだ。ノイズキャンセリング機能がしっかりと効いて、ポータビリティも高いMOMENTUM TW3があれば、移動時にわざわざ大きなノイズキャンセリングヘッドホンを持ち歩く必要がなくなると思う。
バッテリのスタミナはイヤホン単体で最大7時間、ケースによる充電を合わせれば最大28時間の連続再生をカバーしている。長時間に渡るオンラインミーティングに使う際にも困らないだろう。
MOMENTUM TW3のノイズキャンセリング機能の消音効果はとても充実していた。先代のモデルと比べてもそうなのだが、むしろ耳を覆うアラウンドイヤースタイルのヘッドホンで、ノイズキャンセリング機能を搭載する昨今の製品に比べても、引けを取らないほど静かな環境でコンテンツにのめり込めた。
飛行機の中で試したところ、ノイズキャンセリング機能をオンにするだけで低くうなるエンジン音がスッと消える。不快な高音域のノイズ、周囲で人が集まって話している声も含めて、環境ノイズをまんべんなく自然に消音できる所にMOMENTUM TW3の魅力がある。
本機は「アダプティブノイズキャンセリング」という機能を搭載している。周囲の環境ノイズの量や周波数帯域に合わせて、イヤホンが自動的に消音効果の強弱をシフトさせるという賢い機能だ。ユーザーが環境の変化に合わせてマニュアルで強弱のレベルを変える必要がないので、コンテンツの音に集中してのめり込める。
サウンドはaptX Adaptiveに対応するソニーのXperia 1 IVやiPhone、iPadなど複数の端末で試した。aptX Adaptiveによるハイレゾ再生は、さすがに音がきめこまかくディティールの粒立ちが鮮明に浮かび上がってくる手応えを実感できた。音像の彫りが深く、ボーカルや楽器の音像がとても立体的に感じられる。低音も打ち込みが鋭く力強い。いつも聴いているお気に入りの楽曲を、MOMENTUM TW3と対応機器によるaptX Adaptive再生環境で聴くと、まるで生演奏に触れているような生々しさが味わえるだろう。
iPhoneやその他のプレーヤー機器によるコンテンツ再生もまた、ゼンハイザーのMOMENTUM TW3で楽しむ価値があった。音楽の力強さ、あるいは人の声が凛と立つ芯のしなやかさは、組み合わせるプレーヤー機器を選ばない、MOMENTUM TW3の特徴と捉えて良さそうだ。
ノイズキャンセリング機能をオンにしてもコンテンツの音に影響が及ぶことがなく、またノイズキャンセリングイヤホン特有の耳にかかるプレッシャーもない。消音効果がとても高く、コンテンツのサウンドに静かにのめり込める。タブレットにダウンロードしたNetflixやAmazonプライム・ビデオのコンテンツを、機内でも極上の環境で楽しむことができた。
iOS/Androidに対応するモバイルアプリ「Smart Control」には、イヤホンのサウンドを好みに合わせてカスタマイズできるイコライザーや、側面タッチセンサーリモコンの操作方法を覚えやすいモードに選択できる機能などが充実する。ユーザーに寄り添う使い勝手を探求しているところにも、オーディオの老舗であるゼンハイザーの心配りが感じられる。
MOMENTUM TW3はエンターテインメントからビジネスシーンにまで、広く活躍するワイヤレスイヤホンだ。現在使っているワイヤレスイヤホンを、より良質な製品にアップグレードしたい方には本機がおすすめできる。価格もまたプレミアムなイヤホンだが、安心して長く使い込める納得の買い物になるだろう。(フリーライター・山本敦)
●デザイン・ノイキャン・サウンドが大きく進化した3代目
ゼンハイザーのMOMENTUM(モメンタム)は、2012年に最初のモデルが発売されたプレミアムヘッドホン・イヤホンの人気シリーズだ。左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは本機が3代目。2018年発売のMOMENTUM True Wirelessから絶えず進化を続けている。
最新モデルのMOMENTUM True Wireless 3(以下:MOMENTUM TW3)は、先代のモデルから本体のサイズダウンを大胆に図り、装着感を高めている。耳に心地よくフィットするデザインも秀逸だ。
アクティブノイズキャンセリング機能はイヤホンの内側・外側に向けたマイクで周囲の音をピックアップして、独自のアルゴリズムによりノイズ成分だけを抽出して消去するハイブリッド方式をシリーズのイヤホンとして初めて搭載した。外音取り込みモードとの切り替えにも対応しており、イヤホンで音楽を再生しながら周囲の環境音がクリアに聞こえてくる。
音楽再生はBluetoothオーディオによるワイヤレス再生の技術が進化した。クアルコムのaptX Adaptiveという伝送技術の最新バージョンに対応したことで、最大96kHz/24bitのハイレゾ再生が楽しめる。最近はハイレゾ音質の音楽配信サービスをAmazon MusicやApple Musicが提供していることから、スマホでハイレゾを聴ける環境が整ってきた。MOMENTUM TW3に、同じaptX Adaptiveの最新バージョンに対応するプレーヤー機器が必要になるが、こちらはソニーのXperia 1 IVやシャープのAQUOS R7など、今夏の新しいスマホが出揃いつつある。
●外出・出張に持ち運びやすいサイズ感。水濡れにも強い防滴対応
ここからはMOMENTUM TW3の実機レポートを報告しよう。筆者も久しぶりに飛行機に乗る機会を得たので、空の旅で本機のノイズキャンセリング機能の効果も試すことができた。
まずは装着感やポータビリティから。イヤホン本体は先代のモデルから約16%の小型化を果たした。シリコン製のイヤーピースに加えて、外耳のくぼみにフィットするイヤーフィンを各種サイズから選んで、着け心地をカスタマイズできる。体を動かす場面でワイヤレスイヤホンを使う方も多くいると思うが、イヤーフィンの安定感が抜群に良いので、筆者は耳からイヤホンが落ちそうになることがなかった。本体はIPX4等級の防滴仕様だ。
イヤホン本体だけでなく、充電ケースも手のひらサイズでコンパクトなのがうれしい。普段の通勤、あるいは飛行機による出張など外出時に持ち歩く荷物は量・サイズともになるべくコンパクトにしたいものだ。ノイズキャンセリング機能がしっかりと効いて、ポータビリティも高いMOMENTUM TW3があれば、移動時にわざわざ大きなノイズキャンセリングヘッドホンを持ち歩く必要がなくなると思う。
バッテリのスタミナはイヤホン単体で最大7時間、ケースによる充電を合わせれば最大28時間の連続再生をカバーしている。長時間に渡るオンラインミーティングに使う際にも困らないだろう。
●環境に合わせて消音効果を最適化 ハイレゾ再生の実力は?
MOMENTUM TW3のノイズキャンセリング機能の消音効果はとても充実していた。先代のモデルと比べてもそうなのだが、むしろ耳を覆うアラウンドイヤースタイルのヘッドホンで、ノイズキャンセリング機能を搭載する昨今の製品に比べても、引けを取らないほど静かな環境でコンテンツにのめり込めた。
飛行機の中で試したところ、ノイズキャンセリング機能をオンにするだけで低くうなるエンジン音がスッと消える。不快な高音域のノイズ、周囲で人が集まって話している声も含めて、環境ノイズをまんべんなく自然に消音できる所にMOMENTUM TW3の魅力がある。
本機は「アダプティブノイズキャンセリング」という機能を搭載している。周囲の環境ノイズの量や周波数帯域に合わせて、イヤホンが自動的に消音効果の強弱をシフトさせるという賢い機能だ。ユーザーが環境の変化に合わせてマニュアルで強弱のレベルを変える必要がないので、コンテンツの音に集中してのめり込める。
サウンドはaptX Adaptiveに対応するソニーのXperia 1 IVやiPhone、iPadなど複数の端末で試した。aptX Adaptiveによるハイレゾ再生は、さすがに音がきめこまかくディティールの粒立ちが鮮明に浮かび上がってくる手応えを実感できた。音像の彫りが深く、ボーカルや楽器の音像がとても立体的に感じられる。低音も打ち込みが鋭く力強い。いつも聴いているお気に入りの楽曲を、MOMENTUM TW3と対応機器によるaptX Adaptive再生環境で聴くと、まるで生演奏に触れているような生々しさが味わえるだろう。
iPhoneやその他のプレーヤー機器によるコンテンツ再生もまた、ゼンハイザーのMOMENTUM TW3で楽しむ価値があった。音楽の力強さ、あるいは人の声が凛と立つ芯のしなやかさは、組み合わせるプレーヤー機器を選ばない、MOMENTUM TW3の特徴と捉えて良さそうだ。
ノイズキャンセリング機能をオンにしてもコンテンツの音に影響が及ぶことがなく、またノイズキャンセリングイヤホン特有の耳にかかるプレッシャーもない。消音効果がとても高く、コンテンツのサウンドに静かにのめり込める。タブレットにダウンロードしたNetflixやAmazonプライム・ビデオのコンテンツを、機内でも極上の環境で楽しむことができた。
●イヤホンのアップグレードに最適な選択
iOS/Androidに対応するモバイルアプリ「Smart Control」には、イヤホンのサウンドを好みに合わせてカスタマイズできるイコライザーや、側面タッチセンサーリモコンの操作方法を覚えやすいモードに選択できる機能などが充実する。ユーザーに寄り添う使い勝手を探求しているところにも、オーディオの老舗であるゼンハイザーの心配りが感じられる。
MOMENTUM TW3はエンターテインメントからビジネスシーンにまで、広く活躍するワイヤレスイヤホンだ。現在使っているワイヤレスイヤホンを、より良質な製品にアップグレードしたい方には本機がおすすめできる。価格もまたプレミアムなイヤホンだが、安心して長く使い込める納得の買い物になるだろう。(フリーライター・山本敦)