福岡県にはさまざまな魅力があり、移住を希望する人も多いでしょう。実際に、2021年の移住希望地域ランキングで第2位に選ばれました。

なぜそれほど人気があるのか、どのような魅力があるのか、気になる人もいるのではないでしょうか。そんな疑問を解消すべく、本記事では福岡県が移住先に選ばれる理由を徹底解説します。ぜひ参考にしてください。

参考:2021年移住希望地域ランキング|認定NPO法人ふるさと回帰支援センター

福岡県の基本情報

九州の北に位置する福岡県は九州と本州とをつなぐ交通の要所であり、朝鮮半島や中国大陸にも近いことからアジアの玄関口にもなっています。そんな福岡県の基本情報として、人口と住民税について紹介します。

人口
2022年3月1日時点での福岡県の人口は、511万2,176人です。男性は241万9,779人、女性は269万2,397人と、やや女性が多めとなっています。市町村別人口では福岡市が161万9,196人と最も多く、次いで北九州市の92万7,685人、久留米市の30万902人の順です。

参考:福岡県の人口と世帯(推計)|福岡県

住民税
2022年4月現在の福岡県の住民税は以下のとおりです。

・県民税
均等割:2,000円(標準税率1,500円+森林環境税500円)
所得割:課税所得金額の4%(福岡市と北九州市は2%)

・市町村民税
均等割:3,500円(自治体によって異なります)
所得割:課税所得金額の6%(福岡市と北九州市は8%)

北九州市、福岡市に住所がある場合、平成30年度分以降は県民税2%、市民税8%に変更されますが、合計10%であることには変わりありません。

なお、均等割には、「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」により、2023(令和5)年度まで500円が加算されます。

参考:個人県民税|福岡県

福岡県が暮らしやすい理由とは

ここからは、福岡県の魅力と移住希望者が多い理由について解説します。

食べ物がおいしい
福岡と聞いて、とんこつラーメンやモツ鍋などのご当地グルメを連想する人は多いのではないでしょうか。海の幸・山の幸が味わえるため、食べることを目的に福岡県を訪れる人も少なくありません。

お土産の定番ともいえる明太子や、福岡のみで栽培されているブランドいちご「あまおう」など、全国的に知られる名物が多数あります。

家賃が安い
東京と比べると、はるかに家賃が安いのが福岡の魅力の一つです。家賃相場を調べたところ、住宅情報サイトSUUMOによると2022年4月時点の東京の家賃はワンルームマンションで7万円台、ファミリー向けの間取りでは20万円台がほとんどでした。

一方の福岡の家賃では、ワンルームマンションは3万円台から、ファミリータイプは5万円台から借りられます。もちろん地域差があり、利便性の高い福岡市は家賃も高めです。それでもファミリータイプのマンションが10万円前後と、東京と比較すると格安といえるでしょう。

支出として大きい住居費を抑えられるという点は大きなメリットです。物価も全般的に安めで、資金的にゆとりのある生活が期待できます。

コンパクトシティで便利
福岡県の県庁所在地である福岡市は、自然に囲まれながらも都市機能が集約された便利なコンパクトシティです。商業施設や娯楽施設が多数あり、地下鉄や路線バスも充実しています。

中心部の天神では、大規模再開発プロジェクト「天神ビッグバン」が進行中です。このプロジェクトでは、ビルの高さ制限の特例承認や独自の容積率緩和制度を利用し、経済的に活発になる街を目指しています。結果として雇用の増大も見込まれているため、ますます活気のある街になるでしょう。

ちなみに、福岡市と北九州市は地方創生の国家戦略特区に指定され、創業のための雇用改革拠点として注目を集めています。移住先で起業したいと考えている人には、特におすすめのエリアです。

参考:天神ビッグバン|福岡市
参考:国家戦略特区|内閣府

自然が豊か
玄海灘や有明海に面した福岡県には、自然保護対象である国立公園や国定公園などが9ヶ所あり、豊かな自然が楽しめます。比較的平野部が多いため、ドライブやサイクリングにもおすすめです。

世界遺産に登録された「宗像・沖ノ島と関連遺産群」のほか、天然記念物に指定されている自然スポットも多数あります。国の史跡に指定されている「筑豊炭田遺跡群」や、朝倉市・八女市・うきは市の伝統的建造物など見どころもたっぷりで、休日にアクティビティを楽しみたい人におすすめです。

参考:福岡県の文化財|福岡県教育庁

空港があり東京へのアクセスも良好
陸・海・空の交通アクセスのよさも福岡県の魅力です。博多駅から地下鉄で2駅目に福岡空港駅があり、東京・大阪・那覇・札幌・仙台など全国の主要都市に移動もしやすいでしょう。

韓国や中国など国際線のフライトもあり、観光やビジネスにも便利です。博多港から高速船を利用すれば、韓国の釜山まで3時間ほど。日帰りで本場韓国へグルメツアーといったことも楽しめます。

福岡県が行っている移住支援

移住先として人気の高い福岡県では、移住希望者にどのような支援を行っているのでしょうか。ここからは、福岡県の主な移住支援を紹介します。

移住者向けポータルサイト
まず目を通しておきたいのが、福岡県の移住・定住ポータルサイト「福がお~かくらし」です。各市町村の特徴やプロモーション動画などが紹介されているため、具体的に移住先を選ぶ際に参考になるでしょう。

市町村ごとの支援制度をマップや早見表から検索でき、移住の目的や家族構成に合った支援制度が見つけやすいという特徴があります。福岡県への移住に関する情報がわかりやすくまとめられているので、ぜひチェックしてみてください。

参考:福岡県 移住・定住ポータルサイト 福がお~か

移住相談会やイベントを多数開催
福岡県では、「お試し移住体験」や農業を志す人を対象とした「就農スタートアップ講座」など、移住者向けのイベントや相談会を多数開催しています。さらに、各自治体に「移住コンシェルジュ」を配置し、移住に関する相談に対応しています。

もちろん相談は無料です。住まいや仕事、子育て環境など、移住後の不安を気軽に相談できる頼もしい存在といえるでしょう。

空き家バンクや補助金
東京・名古屋・大阪の三大都市圏から福岡県に移住する人には、最大100万円の移住支援金が支給されます。支給を受けるには要件を満たす必要があり、自治体ごとに内容が異なるため、移住を希望する自治体に確認するようにしてください。

また、空き家バンクを通じて住宅を購入・賃貸した場合、リフォーム費用の一部を助成してくれる自治体もあります。適用されればお得に移住ができるため、ぜひ問い合わせてみてください。

参考:「移住支援金」の子育て支援加算が始まりました!
参考:空き家DE暮らす|福岡県空き家バンク

福岡県に移住するときの注意点

実際に移住してから後悔することのないよう、ここでは福岡県への移住前に知っておくべき注意点を紹介します。

夏と冬の寒暖差が激しい
福岡県の年間平均気温は16度ほどで、東京とほとんど変わりません。全般的には温暖で過ごしやすいといえますが、内陸部では寒暖差が激しく、猛暑日や積雪を記録することがあります。

また、県全域で梅雨時の降水量が多く、台風の影響を受けることも少なくありません。福岡県への移住を検討する際は、水害への備えなども考えておきたいところです。

車社会で免許は必須
福岡市の中心部周辺では公共交通機関が充実しているものの、福岡県全体をみれば車社会です。通勤や買い物、通院、レジャーなど、車があったほうが断然便利で快適に暮らせます。運転免許を持っていない人は免許の取得を、ペーパードライバーの人は運転に慣れておくことをおすすめします。

まとめ

福岡県は家賃や物価が安く、都会から移住した人はその住みやすさに驚くかもしれません。移住者向けの支援も充実していて、手厚いサポートが受けられることが人気の理由といえるでしょう。

本記事で紹介した移住・定住ポータルサイトには、各自治体の特徴や支援制度が詳しく紹介されています。福岡県への移住を考えるなら、積極的にポータルサイトを活用してみてください。