M1 Max MacBook Pro、ProRes書き出しベンチマークでMac Pro(2019)より3倍速いと判明
最新のM1 Maxチップ搭載MacBook Proは、実際のクリエイティブ作業での性能は控えめだとの報告もありました。が、ProRes動画の書き出しベンチマークテストでは、最高構成のM1 Max搭載MacBook Pro(2021)が2021年版Mac Proよりも3倍速いことが判明したと伝えられています。
MacworldはM1 Max MacBook Proと最上位のMac Pro(28コアIntel Xeon Wプロセッサ)、それに22万円(税込)のAfterburnerカードを装着した環境につき、比較ベンチマークテストを行っています。このうち最後の構成は強力なGPUを追加することで、ProRes再生およびデコードを加速し、Mac Proの性能を最大限に引き上げるものです。
かたやMacBook Pro側のM1 Maxには、ProResのエンコーダーとデコーダーがそれぞれ2つずつ搭載されており、数だけでもMac ProのAfterburnerカードのデコーダー1つを上回っています。
さて今回のベンチマークテストは、5分間のProRes RawビデオをProRes 422 HQに書き出すのに必要な時間を測ったものです。その結果を見ると、M1 Max MacBook Proの所要時間はMac Pro(2019)の約3分の1で、Afterburner追加環境と比べても2分の1という速さ。そればかりか、マルチストリーム8Kコンテンツの再生性能も大幅に向上しているとのことです。
さらにカラーグレーディング(映像の統一感を出すため、階調と色調を整える画像加工処理)も優れており、Final Cut Proのノイズリダクションやスタビライズも高速化。これは従来、超高性能なワークステーションや高価なGPUを搭載したMac Proの領分でしたが、参入コストが劇的に低下したと評されています。
MacWorldのThiago Trevisan氏は、iPhone 13 Pro/Pro MaxでのProRes撮影は、現在目新しい機能でしかない(ファイルサイズの大きさを考えると実用性に乏しい)が、将来的にiPhoneのストレージ容量が向上すれば、カジュアルユーザーでも頻繁に利用されるようになるとの予想を述べています。
そのためには、iPhoneから外部のMacやPCに書き出す外部端子が、転送速度の遅いLightning(USB 2.0相当)のままでは苦しいはず。iPhoneの動画撮影が高解像度となるにつれ、より高速なUSB-Cを採用して欲しいという要望が強まっていくかもしれません。
Source:Macworld