グリルでふっくら!冷凍鮭のおいしい焼き方&解凍ポイント【調理師監修】

おいしい冷凍鮭の焼き方は?

普段の食事にお弁当のおかずに便利でおいしい鮭。まとめて買ったときには、冷凍して保存しておくとよいですよね。でも、冷凍をした鮭を焼くと、どうもパサパサになってしまうことはありませんか?

冷凍した鮭は、なぜ冷凍しないで焼く鮭と同じようにおいしく仕上がらないのでしょう。ちょっとしたコツを知っておけば、冷凍鮭でもふっくら焼き上げることができますよ。

おいしく焼くための解凍方法

まずは解凍方法から。鮭を凍ったまま焼いてしまうと水っぽくなってしまうので、冷凍した鮭は焼く前に必ず解凍しましょう。ここでは、冷蔵庫で自然解凍させる方法と、氷水につけて解凍する方法をご紹介します。

【調理師のワンポイントアドバイス】
馬原さん:「常温での解凍は雑菌が繁殖しやすいためおすすめしません」

冷蔵庫に入れて自然解凍

冷凍した鮭をおいしく食べるための解凍方法として一番おすすめなのは、冷蔵庫に移して自然解凍する方法です。冷蔵庫の温度は平均5℃~10℃。

時間がかかりますが、低温で時間をかけて解凍すると、ドリップと一緒に旨味が逃げてしまうことを防げます。衛生的にも室温にさらすより安心です。

解凍時間:半日程度

氷水につけて解凍

時間がない時は、氷水につけて解凍する方法がおすすめです。時間が短縮できますよ。

解凍時間:30分(夏場)/60分(冬場)

フライパンを使った冷凍鮭の焼き方

次に焼き方をご紹介します。特にむずかしい方法ではないので、さっそく今日からお試しいただけますよ。

1. 鮭を焼く

皮目を下にして鮭をフライパンにおき中火で焼きます。

【調理師のワンポイントアドバイス】
馬原さん:「フッ素樹脂加工されていないフライパンは、フライパン用のアルミシートなどを敷くとくっつき防止になります」

2. 裏返す

3分焼き、表面が白っぽくなってきたら裏返します。

3. 蒸し焼きにする

少量の酒を加え、蓋をして3分程蒸し焼きにすれば完成です。

グリルを使った焼き方

魚焼きグリルを使って焼く場合、焦げないように、つい何度もひっくり返して鮭の身がボロボロになったことはありませんか?魚焼きグリルを使った、冷凍鮭のおいしい焼き方をご紹介します。

1. 水分を拭き取る

鮭の水分を拭き取ってから焼きましょう。余分な水分を拭き取ることは、雑菌の繁殖防止にもなります。また、魚臭さを取りのぞけますよ。

2. 塩と酒をふる

焼く前に塩→酒の順にふります。

塩:両面に軽くふって下味をつけてください。甘塩鮭など、そもそも塩味がついているものについては、下味をつける必要はありません。

酒:焼く前に酒をふると旨味と風味が増してふっくら焼けます。

4. グリル庫内を温めておく

グリルに魚を入れる前には、しっかりとグリル庫内を温めてください。グリル庫内を温めてから魚を焼くと、旨味を鮭の身に閉じ込めながら、ほどよい水分でふっくら焼くことができますよ。

【調理師のワンポイントアドバイス】
馬原さん:「温め時間は2~3分程。庫内がしっかり温まっていればOKです」

5. 焼く

食事は見た目も大切です。きれいな状態でお皿に出すためには、焼く面に気を付けてくださいね。

片面焼きグリルの場合:皮が見える方を上にし片面4分ずつほど焼きましょう。
両面焼きグリルの場合:焼く面は気にしなくて大丈夫ですが、グリルにくっつく場合もあるので、お皿に盛り付ける際に上にくる面を上にして焼いた方が盛り付けたときにきれいです。焼き時間は7~8分ほどです。

【調理師のワンポイントアドバイス】
馬原さん:「身くずれを防ぐためひっくり返すのは一度だけにしましょう」

クッキングシートを使った焼き方

魚焼きグリルを使うのはちょっと苦手、後片付けも大変だし……という方も多いですよね。そんな方には、フライパンにクッキングシートや魚焼き専用のアルミホイルをひいて焼く方法がおすすめです。

クッキングシートやホイルを使うと、魚が直接フライパンに触れず、臭いが残りにくいのもメリットです。グリルで焼くよりも後片付けも簡単ですね。グリルで焼く時同様、鮭の水分をしっかりとふき取ってから焼くようにしてください。

鮭の冷凍方法と保存期間

ここからは、余った鮭の上手な冷凍方法をご紹介します。鮭の切り身を冷凍する際は、水気をきれいにふき取ってから一切れずつラップに包み、ジッパー付きの保存袋に入れて冷凍するとよいでしょう。

ちなみに、輸送などの段階で冷凍された鮭を解凍して売られているものを、もう一度冷凍してしまうと味が落ちてしまいます。このような場合には、再冷凍せず食べるようにしましょう。

【調理師のワンポイントアドバイス】
馬原さん:「ラップに包むとき、できるだけ空気にふれないようにぴったり包んでから冷凍用保存袋に入れてください。冷凍庫に入れる際、金属製のバットにのせると、急速冷凍できますよ」

保存期間

冷凍鮭の保存期間の目安は約2週間です。しかし、なるべく早く新鮮なうちに食べるのがやはりおすすめ。期限に関係なく、早めに食べる方がよいですよ。

また鮭は、塩、こしょう、にんにく、ハーブ類などを混ぜ合わせたオリーブオイルや、酒、みりん、味噌を混ぜ合わせたものに漬け込んでおくと保存性が高まります。漬け込んで冷凍保存すれば味がしっかり染みておすすめですよ。

コツを掴んで冷凍鮭をふっくらおいしく

ご紹介した解凍方法と、焼き方のコツを意識すれば、おいしくいただくことができます。冷凍した鮭はうまく焼けず、パサついておいしくない、と思っている方はぜひ試してみてくださいね。