「雑誌やインターネットで見つけた保険」入ってはいけない理由

写真拡大 (全2枚)

インターネットや雑誌で自分の知りたい情報を集めることはとても簡単で便利ですが、保険にまつわる情報収集には注意が必要です。株式会社クレア・ライフパートナーズ代表取締役社長の工藤将太朗氏が保険の情報サイトや雑誌に潜む闇について語ります。

ノルマに追われる営業マンのトーク

保険の営業マンや金融機関の窓口などで相談すると、彼らは、預貯金のある人にも保険をどんどんすすめます。それに、高額療養費制度や遺族年金、団体保険などの社内制度については、ほとんどの人が何のアドバイスもしてくれないでしょう(本当に知らないこともあるかもしれませんが…)。

理由は単純で、そのようなことを話せば、せっかくのお客さまが「じゃあ、保険はいらないや」と考えるかもしれないからです。

保険の営業マン、保険代理店のスタッフの仕事は、「保険という商品を売ること」です。彼らは保険を売れば売るだけもうかるわけですから、本当に親身になって皆さんのことを考えてくれているように見えても、その背景にあるのは親切心だけではないといえます。

また、保険の営業マンは、一般的には厳しいノルマを課せられていることもあって、自分たちの販売成績をできる限り伸ばさなければなりません。そのため、保険をすすめる際に「必要最低限」を意識することはありません。むしろ、皆さんの経済力が耐え得る限りの保険に入ってもらおうとするのが自然です。

たとえば、月の手取りから考えて、最大で3万円くらい貯蓄に回せるとしたら、その3万円をフルで使えるような保険に加入させようとするわけです。

「私が担当してもらった人は、そんなあくどいことはしなかった」という人もいるかもしれません。たしかに、皆が皆そうではないにしても、資料などを提示しながらさまざまな不安を煽り、非常に発生頻度の低い事態にまで、保険でカバーさせようとする営業マンもたくさんいます。

その結果として、過剰に保険に入ってしまっている「保険貧乏」な人ができあがるわけです。

信用できる営業マンは、契約時にいいことを並べ立てるより、契約後に重きを置きます。遺族からの請求などもフォローしてくれて、さらに転職してしまったとしても、別会社の商品を無理にすすめてくるようなことのない営業マンです。

ファイナンシャルプランナーは本当に「中立」?

「保険の営業マンと話していると、言葉巧みに丸め込まれて保険に入れられそうだから、自分で調べたい」といって、雑誌の保険特集などで研究しようとする人もいると思います。

ただし、雑誌の保険特集も、たいていはファイナンシャルプランナーなど、保険会社とつながりのある人が監修をしています。

結局、ファイナンシャルプランナーは保険の営業マンでもあるので、中立な立場からいい商品をピックアップしているという触れ込みでも、自分たちが扱っている商品を推薦している場合が多いでしょう。

このような特集では、ランキングが非常に重要になってきますが、上位にそのファイナンシャルプランナーが売っている商品がランクインする可能性は、かなり高いといえます。

つまり、保険を売っているファイナンシャルプランナーが評者を務めている時点で、その雑誌の記事全体にバイアスがかかっているわけです。

雑誌はそれ自体の売り上げだけでなく、広告収入によって大きな利益を得ています。保険の特集をするような雑誌の場合、まず間違いなく何らかの保険会社の広告は載っているはずです。

雑誌の側としては、お金を払って広告を出してくれている保険会社を無下にはできないので、おのずと「あの会社の商品を悪く言うのはやめておこう」ということになります。ここでもまた一つ、情報操作が行われているのです。

(写真はイメージです/PIXTA)

情報は「操作」されているものと心得て

また、インターネットを見ていると、よく保険の比較サイトやランキングサイトにぶつかります。参考にしている人も多いのではないでしょうか?

非常に便利で心強い存在のように思えますが、試しに某保険比較サイトの運営会社の株主構成を見てみると、10社中の過半数は、同系列の保険会社だった…といった場合もありました。そうなってくると、そのランキングの信憑性は疑わしいといわざるを得ないでしょう。

このように、雑誌やさまざまなサイトが伝えている保険情報には、多くの偏りがあるはずなのです。情報を鵜呑みにしてはいけません。情報操作は、見えないところで少なからず行われていると考えるべきです。

保険代理店などに保険特集の雑誌を持参して、「すみません、この商品がいいって聞いたんですけど」などと相談する人は大勢いますが、情報操作に踊らされていると、自分に合った保険を選ぶことはできないのです。