長谷川博己

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 休止中だったNHK大河『麒麟がくる』の放送が8月30日から再開された。心待ちにしていた視聴者も多いだろうが、放送再開を誰よりも待ち望んでいたのは、主人公・明智光秀役を務める長谷川博己のはず。これまでの道のりは苦難の連続だった。

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「沢尻エリカが逮捕されて出演シーンが撮り直しに。そのせいでスケジュールが詰まっていたにもかかわらず、今度はコロナで4月から2か月間、撮影中止。さらにスケジュールがパンパンになったんです」(NHK関係者)

 来年1月からの大河は『青天を衝け』を放送することが発表されており、放送予定を後ろにずらすことは難しい。にもかかわらず、なかなか撮影がスムーズに進まない。

「6月末から撮影が再開されましたが、配布された“感染防止マニュアル”を守るため、撮影前の準備に時間がかかるんです。ヘアメイクや衣装の着付けで部屋に入れる人数が制限され、撮影中も“換気休憩”をとらないといけないんです」(同・前)

 8月上旬には主要キャストのひとり、眞島秀和がコロナに感染。だが、それでも“眞島抜き”で撮影は敢行した。

「スケジュールが押しに押していて、これ以上、撮影が遅れると大河史上初の強制終了……事実上の“打ち切り”になってしまう可能性があるからです。なんとしても最後まで撮り切ろうと必死になって進めているようです」(テレビ誌ライター)

 不運が重なり続けた現在、撮影は“殺人的なスケジュール”で進められている。

「連日、朝から深夜までぶっ通しで撮影しっぱなし。ドラマの撮影はNHKも民放も長丁場になることは決して珍しくありませんが、そういう場合は食事休憩を、朝昼晩と1〜2時間ずつ組み込むのが通例。でも、今回の大河ではそんな余裕すらない。“食事抜き”で撮影続行という日もある。疲れやイライラで現場の空気は張り詰めていますよ。長谷川さんは文句も言わず、黙々と撮影をこなしていますが……」(制作会社関係者)

座長・長谷川がとった行動

 なんとしてもやり遂げなければ……。座長としての使命感を長谷川も強く感じていたのだろう。ある撮影日には、こんなことがあったという。

「その日も朝から食事抜きだったのですが、突然“みなさんで!”と長谷川さんがお弁当を差し入れてくださったんです。出演者、スタッフ、関係者の分まで全部で100個はありました。もちろん長谷川さんの自腹です。疲れていたはずなのに、いつの間にかみんなの分をスッと手配してくださるなんて“男気”を感じますよね。長谷川さんの心遣いで、スタッフや出演者の結束は強くなっていますよ」(同・制作会社関係者)

 長谷川が注文したという都内の人気弁当店に話を聞くと、

「やっぱりコロナで売り上げは落ちているんです。でも、テレビ局さんから大量の注文をいただき、本当に助かっています。できれば、もっとお願いしたいです」(従業員)

 弁当店を救った長谷川が、大河も有終の美へと導くか。